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アプローチ階段のタイル貼り#1 予算不足、タイルはDIYできるか?
2年近くかけて建材・住宅設備見て回り、予算イメージはできてたつもりでしたが、蓋を開けてみると予算オーバーの連続。
なかなか上手くいかないものです。御多分に洩れず泣く泣く仕分けです。(嫌な作業、夫婦関係がギスギスしてきます…。)
仕分けと言っても壁・天井・床・窓や住宅設備は「入居後に」とはいかず、皺寄せは「外構」です。
外構屋さんには申し訳なかったですが、欲しい物のためにいくつかの外構工事を入居後のDIYに変更。
そんなコストダウンDIYの1つが「アプローチ階段のタイル貼り」、今回から3回に分けて紹介します。
アプローチ階段のタイル貼り
- 予算不足、タイルはDIYできるか?(今回の記事)
- アプローチ階段のタイル貼り#2 なんとか完成!タイルDIYの道具と手順
- アプローチ階段のタイル貼り#3 階段のタイル貼りはDIYには難しい?
1回目の「予算不足、タイルはDIYできるか?」では、
- アプローチ階段・タイルの仕様
- DIYによるコストメリット
- タイル施工の方法・事前の注意点
を紹介します。
こんな方にオススメの記事
我が家と同じように、
- 予算オーバーで困っている方
- せっかくなら自分でやってみたい方
一度検討してみてはいかがでしょうか?DIYとしては難易度は結構高め、出来上がりは職人には遠く及びませんが、なんとかなります。
アプローチ階段の他、敷地境界のフェンスも自分達で設置しました。これは意外と手軽にできるコストダウンです。
目次(クリックで開閉)
我が家のアプローチ階段
我が家の敷地は山を切り出した傾斜地にあるので、前面道路(道路GL)と敷地面(GL)には約70cmの高低差があります。
この高低差を上るために、玄関ポーチ前にアプローチ階段を設置。
屋内床、玄関床、玄関ポーチは「RIVIERAタイル アルティカ アントラチッテ」で統一しているので、階段部分も同じタイルを施工します。
アプローチ階段の仕様
我が家のアプローチ階段の仕様は写真の通り。
1段あたりの高さは約15cm、全部で5段あるので75cmを上る階段です。
幅は広く160cm、将来的にはスロープ化や手摺設置も視野にいれています。
使用するタイルは?
タイルは「RIVIERAタイル アルティカ アントラチッテ 屋外用」。
雨に濡れた時に滑らないように、屋内用に比べると荒い表面仕上げになってます。
屋内用のサイズは5種類あるので、LDKや廊下部分は全てのサイズを使ってランダム調の「ミックス貼り」。
一方で、屋外用は「30cm×60cm」「60cm×60cm」の2種類。
玄関床・SIC床・玄関ポーチはハウスメーカーで施工で、30cm×60cmのタイルを馬貼りにしています。
タイル割り付け
タイル割り付けは、玄関ポーチと同じく半分ずつずらした馬貼りで施工します。
面倒なのは赤色部分。タイルカットが必要です。
奥行き60cmなので1段2列で使えますが、蹴上(立ち上がり)部分は高さ15cm。5段分全て半分に切断します。
幅方向では長手60cmのタイルなので、列あたり3枚弱で必ずタイルカットが発生。さらに、半分の列で両端でカットが必要。
切り間違えないように注意が必要です。
必要なタイル枚数
最終的に注文したタイル枚数は、7枚入り×6ケースで合計42枚です。
30cm×60cmタイルなので42枚で7.56平米分。アプローチ階段の蹴上げを含めた面積は6平米。
タイルカット後の端切れ、上手く割れない可能性、納品時に割れている可能性も考慮して多めに発注しています。
新築時にもらった補修用ストックも1ケースり、2ケース強の余裕がある状態です。
DIYのコストメリットは?
実際にDIYで安くなったのか?
当初の業者見積もりは浮階段、その後、タイルに変更しました。ひと通り記載します。
新築時の見積もり内容
2社で見積もりを取りましたが、仕様はどちらも浮階段なので高額です。浮階段に比べるとタイルは半額以下。
ハウスメーカー経由A社
見積価格は315,132円です。左右非対称の浮階段デザインでかっこいいです。予算があればお願いしたかった。
- 仕様:幅180cm〜240cmの浮階段(天板ストーンベイプ・5段)
費用項目 | 数量 | 金額(税別) |
天板(幅3種) | 10枚 | 151,140円 |
天板施工 | 5段 | 65,300円 |
蹴上モルタル | 5段 | 44,000円 |
諸経費(管理費など) | 10% | 26,044円 |
消費税 | 10% | 28,648円 |
合計 | – | 315,132円 |
ネットで見つけたB社
続いてネットで見つけたB社ですが、こちらは3段目に自然石の乱形貼で踊り場を設置。階段途中で意匠に変化があって良いですが、342,457円と最高値。
- 仕様:幅180cmの浮階段(天板ヴィスタストーン4段+石乱形貼1段)
費用項目 | 数量 | 金額(税別) |
天板(幅180cm) | 4枚 | 144,000円 |
天板施工 | 4段 | 30,000円 |
自然石乱形貼(3段目・1.6m×3m) | 5平米 | 122,500円 |
諸経費(管理費など) | 5% | 14,825円 |
消費税 | 10% | 31,132円 |
合計 | – | 342,457円 |
タイル施工の見積もり
A業社に依頼した場合のタイル施工費です。137,940円とタイルにするだけで半額以下になります。
- 仕様:幅160cmのタイル貼り階段(5段・タイル:RIVIERAタイル アルティカ アントラチッテ)
費用項目 | 数量 | 金額(税別) |
タイル代(送料込み) | 42枚(約7.5平米) | 48,000円 |
施工費用 | 6平米 | 66,000円 |
諸経費(管理費など) | 10% | 11,400円 |
消費税 | 10% | 12,540円 |
合計 | – | 137,940円 |
DIYでかかった費用
タイル代、モルタル、必要な工具・道具を含めた費用一覧です。タイルにするだけでも十分安くなりましたが、DIYで80,883円まで抑えられました。
- 仕様:幅160cmのタイル貼り階段(5段・タイル:RIVIERAタイル アルティカ アントラチッテ)
費用項目 | 数量 | 金額(税別) |
タイル代(送料込み) | 42枚(約7.5平米) | 48,000円 |
タイルカッター(BOSH) | 1台 | 21,504円 |
セメント(カインズ) | 2袋(40kg) | 900円 |
砂(カインズ) | 4袋(80kg) | 1,400円 |
ゴム鏝(カネ三) | 1個 | 1,240円 |
目地材(家庭化学) | 2袋(1kg) | 486円 |
消費税 | 10% | 7,353円 |
合計 | – | 80,883円 |
結局、コストメリットは?
当初のA社浮階段の見積もりから比べると、▲234,249円と大幅な減額になりました。
天板は1枚あたり数百kgを超えます。輸送費・重機を使った設置を考えると当然です。
タイル同士の比較では▲57,057円の減額。これを大きいと見るか、小さいと見るか。
10万円ぐらいメリットが出ればと思いましたが、そこまではいきませんでした。
想定外のタイルカッター
長手30cm未満のタイル用カッターであれば6,000円程度で手に入りますが、長手60cm以上だと税込23,000円とかなり高額。
タイルDIYを検討するときは、タイルカットの要否とタイルサイズに注意です。
外構業者に依頼したこと
タイルカッター代を含めても6万円弱の減額になるので、DIYで行うことに決めました。
このため、外構業者に依頼したのは、土台となるブロック階段の造作まで。
造作費用は49,500円と安価ですが、上からタイルを貼るので「まさに土台」という最低限な仕上げ。
その前の土工事・下地工事・諸経費を含めると7万円前後と理解しています。
タイルの施工方法
最後にタイルの施工方法です。「接着剤を使う乾式」「モルタルを使う湿式」と大きく2種類の施工方法があります。
接着剤貼り(乾式)
タイル貼り付け専用の弾性のある接着剤を使う方法。
DIYでも比較的施工しやすいとされますが、貼り付け面に凹凸がない事が条件。
また、モルタルに比べると接着剤は高価なので、広い範囲に施工する場合は結構な金額になります。
Youtubeなどで施工方法を調べましたが、屋外床では見かけませんでした。
モルタル直貼り(湿式)
タイルを貼り付ける面にモルタルを薄く(1cm以下)広げてタイルを直接貼り付ける方法。
モルタルを薄く塗りつけるため、下地の凹凸の影響を受けやすくなります。
また、樹脂を混ぜ込んだポリマーセメントを使用しますが、通常のモルタルに比べるとかなり高価。
ネットの価格では、通常のセメントの10倍。一般のDIYでは手が出ません。
モルタル圧着貼り(湿式)
フェンス施工でも使った空練りモルタル(空モル・バサモル)とセメントペーストを使った施工方法。
- 厚さ2〜3cmで空モルを敷いてしっかり叩き込み
- セメントペースト(水とセメント)を全体に広げ
- その上からタイルを置いて軽く叩いて圧着
土台の凹凸を空モル層で調整できる点がメリット。事前にしっかり叩き込んで平面を出しておけば、タイルも平らに施工できます。
比較的ゆっくり施工でき、砂とセメントだけで材料費も安いのでDIY向きの方法です。
選んだのは?
接着剤か圧着貼りか悩みましたが、材料費の安さ・施工の確実さから圧着貼りを選びました。
玄関前の階段なので、毎日その上を歩きます。雨・風・気温に曝されるので、確実にできそうなモルタルが安心です。
また、Youtubeで施工動画が沢山見つかる事も大きなメリット。作業の流れを実際に見ることが出来ると、俄然イメージが湧いてきます。
ちなみに
駐車場横の擁壁は、接着剤貼りで施工する予定です。
階段のタイル貼りでは蹴上げ部分で苦労しました。
蹴上げはダンゴ貼り(タイル裏にモルタルをダンゴ状につけて圧着する)で施工しましたが、モルタルが滑り落ちたり、タイルが傾いたり難しい。
壁ならば床ほどの強度は不要なので、接着剤の方が手軽だと思います。
貼り方に応じた寸法
空モルの場合で注意が必要なのは、厚さが2〜3cmあり階段の寸法が変わる事。階段を作る時にモルタルの厚みを考慮する必要があります。
アプローチ階段は玄関ポーチと昇り口で地面に接します。
- 玄関ポーチ側:階段踏み面が3cm上がると、最後の1段は3cm低い段差に
- 昇り口側:階段踏み面が3cm上がると、最初の1段は3cm高い段差に
打ち合わせの際、外構屋さんの質問で初めて気づきました。
空モルと決めていたので即答できましたが、危うく蹴上げの高さがバラつくところでした。
#1のまとめ
期待した額に比べると減額幅は小さかったですが、6万円弱で出来る事・買えるものを想像すると、やった甲斐はあったと思います。
個人的には、「どうやってやるか」を考えている時がDIYで一番楽しい時間。その意味では、タイル施工は楽しい時間がかなり長かったと思います。
次回は、「アプローチ階段のタイル貼り#2 なんとか完成!タイルDIYの道具と手順」について紹介します。
最後まで読んで頂きありがとうございました。