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新築時に考える平屋の目隠し・視線対策:プライバシーと防犯を両立する方法

「平屋の不安」シリーズ第2弾は「新築時に考える目隠し・視線対策」について紹介します。平屋はすべての部屋が1階に集まるため外部から生活サイクルが把握しやすく、プライバシーだけでなく防犯面でも注意が必要です。

この記事では、新築時にできる目隠し・視線対策と、我が家で実際に採用した対策を紹介します。平屋の新築を検討中の方や、不安で迷っている方の参考になれば幸いです。

前回の記事は、「平屋の防犯対策」について紹介しました。

平屋は外から丸見え?

平屋は意外といろいろな方向から見られています。実際に平屋に住んで感じた外部の視線を紹介します。

通行人からの視線

特に新築直後は、珍しい平屋住宅にご近所さんも興味津々です。歩いている人からすると、何となく見ていたらカーテンが開いて住人とばったり目が合うことも。

実際にあった出来事では、道路に面した和室で在宅仕事中、「平屋なんだ〜」という声で外を見ると、散歩中のご夫婦と目があって軽く会釈。お互い気まずい感じです。視線だけでなく声もよく聞こえますね。

隣人からの視線

お隣さんの視線も気になります。見えないと思っていた場所が、お隣の2階のベランダからは丸見えだったりします。

我が家では中庭で食事をすることもあり、お隣さんから見えていないか気になっていました。妻がお隣さんの2階テラスから我が家を確認。戻るや否や「見えてなかった」との報告。安心して洗濯物を中庭に干しています。

周辺建物からの視線

特に都市部の平屋の場合、周りに高層マンションがあると遠くからでもよく見えそうです。水平視線に強い天窓や中庭でも、上からの視線は防げません。

我が家の場合、マンションはありませんが、高台に立つ家からの視線が気になっていました。そこで、新築後に高台から自宅を確認。屋根は全部見えますが幸い中庭までは見えません。プライベート空間は守られています。

視線と防犯

気になる外部の視線ですが悪い事ばかりではありません。

防犯のための視線

平屋は周囲の建物に埋もれるため、死角が多く防犯面でもリスクがあります。

防犯面では外部の視線とうまく付き合うことが重要。家の中やプライベートスペースへの視線を遮りつつ、建物への進入経路は周囲の視線に守ってもらえる配置や間取りが理想的です。

視線と防犯を両立するには

周囲の視線と上手に付き合うためには土地選びが重要です。

隣家との距離が取れる広い土地を選ぶことで、窓の設置場所や種類、設置方法の選択肢が広がり、開放感と防犯を両立した家を作りやすくなります。また、広い土地であれば植栽で隠しすぎない自然の目隠しを作ることもできます。

具体的な目隠し・視線対策

新築時に考えた平屋の目隠し・視線対策を紹介します。注意点も併記してます。

中庭の設置

平屋は口の字やL字といった変則的な形の家が作りやすいため、中庭との相性は抜群です。「口の字で外に閉じた家」や「開く方向を選べるL字・コの字」は、視線問題を手っ取り早く解決する方法です。

口の字型平屋の注意点

  • 建物外周が大きく敷地を広く使うため、隣地境界距離や緑化率に注意
  • 水の逃げ場がないと中庭がプールになるため、排水対策が必要
  • 基礎・排水・屋根周りのコストが高くなる

L字・コの字の注意点

  • L字の家は重心バランスが取りづらい
  • 中庭に侵入しやすく死角に入りやすい、防犯対策は入念に
  • 宅内動線が長くなるため間取り検討は慎重に

縦・横滑り窓の活用

縦滑りスリット窓や横滑りの高窓を使うことで、小さく開きつつ視線を避けることができ、通気効果も高い優れた窓です。

縦横滑り窓の注意点

  • 網戸の取り外しが手間で掃除が面倒
  • 高窓のオペレーターハンドルが面倒なため、頻繁に開ける窓には電動がおすすめ

深い軒を設置

深い軒の出は上からの視線を遮ってくれます。夏の強い日差しも防ぐためパッシブデザインとしても優秀です。

深い軒の注意点

  • 壁芯から1mを超えた軒は建ぺい計算に含まれるため、条件の厳しい土地では自由が利かない
  • 屋根が大きくなり、建物重量が増えるため、耐震性を損なわない対策が重要
  • 台風の被害を受けやすい。海の近くは特に注意が必要
  • 現場施工の屋根周りは意外とコストが上がります

道路と高低差のある土地

前面道路から一段上がった土地や傾斜地は、目線を遮りやすく、低めの植栽との併用で効果的です。

新築平屋

高低差のある土地の注意点

  • 傾斜地は土砂崩れのリスクが高まるため、ハザードマップの確認が必要
  • 外構工事でのコストアップが避けられない

植木で目隠し

里山風や雑木風の庭づくりで、窓周りを自然に隠せる植物を選ぶと視線対策・防犯面でも有効です。

植栽目隠しの注意点

  • 成長旺盛な常緑樹のメンテナンスが必要
  • 落葉樹は一気に葉を落とすため、掃除が大変

縦ルーバーやフェンスの設置

新築時には採用しませんでしたが、縦ルーバーやフェンスは、外からの視線を遮りつつ新鮮な空気を取り込める便利なアイテムです。

縦ルーバー・フェンスの注意点

  • 完全に外の視線を遮ると侵入時の隠れ場所になる
  • 屋根近くの構造物は侵入時の足がかりに。高さや建物からの距離に注意

我が家の事例で確認

我が家で採用した視線対策を効果とあわせて紹介します。新築計画の参考になればと思います。

中庭の効果

中庭の効果は抜群で、カーテンを設置せずにフルオープンで生活できます。排水対策も十分で、ゲリラ豪雨でもプールにならず、植物も元気に育っています。平屋には中庭がおすすめです。

高低差の効果

ひな壇地に建てたため、下側隣家の視線は気になりません。中庭の一面を壁にすることで上側隣家からの視線対策もできています。壁の裏側にプライベートスペースを配置、よく考えられた間取りです。

植木の目隠し効果

土留めと目隠しを兼ねたトクサが機能し、自然な里山風の庭で視線を遮っています。日常使う寝室を重点的に植木で遮り、使用頻度が低い客間は緩めにしています。(詳しくはこちらの記事で

追加したいのは縦ルーバー

寝室掃き出し窓前の縦ルーバーを追加予定です。ウッドデッキを設置する際にデッキエリアの目隠しとして有効です。

最後に

平屋と視線対策について紹介しました。視線問題は平屋に限らず、2階建て住宅の1階リビングでも同様です。外の人と目が合うことが多い平屋ですが、開放的な部分と視線を遮る部分にメリハリをつけると、快適で安全な平屋ができると思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。次回の平屋記事は

平屋の不安#3 平屋には勾配天井?我が家が標準天井高を選んだ理由」です。

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