我が家は「携帯電波が入らない家」、新築の途中、窓・屋根・外壁が出来上がった時に発覚しました。フェムトセルの導入条件は、新築住宅には複雑でなかなか手続きが前に進みません。
引っ越しから3週間遅れでフェムトセルが稼働し、宅内でも電話を使えるようになりました。我が家は大きな中庭のある変則的な間取り。Wi-Fiも含めて電波を使う通信にはハードルが高いようです。
今回の記事では、フェムトセル導入前後での電波改善状況についてまとめます。フェムトセル導入手続き、中庭のある間取りのWi-Fi事情は、こちらの記事でまとめています。
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目次(ジャンプできます)
設置したフェムトセルについて
フェムトセルという機器ですが、簡単に説明すると家庭用の超小型基地局です。名前の通り、宅内に専用の基地局を設置することになります。
通常の携帯通信だと、基地局から携帯会社のネットワークに入ります。宅内にフェムトセルを設置する場合、フェムトセルからインターネットを経由して携帯会社のネットワークに入ります。
レピーターとフェムトセルの違い
宅内の電波状態が悪い場合、キャリアのカスタマーセンターに連絡し電波改善を依頼します。その際、最初に提示されるのがレピーターです。
レピーターは宅内で補足できる弱い外部電波を増幅して電波状況を改善する機器。電波が捕捉できない場合、宅外ドナーアンテナを設置し有線で電波を引き込み増幅する方法を提示されます。※
「レピーターの電波=外部の電波」に対して、「フェムトセルの電波=宅内基地局の専用電波」という点で、レピーターとフェムトセルは全く別の電波改善機器です。
※同時にフェムトセルも提示されるので、電波調査で派遣された調査員と話し合い方法を決めます。我が家の場合、事前説明でレピーターでは無理との結論が出ており、事実上フェムトセル一択でした。
届いたフェムトセルの仕様
届いたフェムトセルは少し大きめのルーターぐらいのサイズ。公式HPにはW4.5cm × D17.5cm × H18.5cmと記載がありますが、脚を取り付けるとW7.5cm H23cmになります。
三菱電機製で型番はBS-3101形と記載されています。ドコモとの話の中ではXi(クロッシー)フェムトセルと呼ばれ、LTE・FOMAの電波を発信します。
設置に関する注意点
設置マニュアルによると、3点設置上の注意書きがあります。
- ONUの直下に設置する
- Wi-Fiルーターとは最低80cm離す
- 窓際ではなく、出来るだけ建物中央に設置する
1: ONUのLANポートが1つしかない場合、電波調査時に頼めばハブも一緒に届きます。届いたのはELECOM「EHC-G03PA-SB」という2Pスイッチハブ。フェムトセルとハブで電源が2つ必要です。
2: 我が家は、戸棚の最上段と最下段、垂直方向で約2mの距離を確保。戸棚中央に仕切りがあり、水平に80cm離す事はできません。80cmは意外と距離があるので、依頼前に設置場所を考えておく方が良いです。
3: ハードルが高いのはこれ。Wi-Fi含めて電波は円状に広がります。我が家は光コンセントの都合でLDK隅の設置ですが、ニッチ棚・光コンセント・電源を家中心に作るとWi-Fi・携帯両方の電波が安定します。
調査員に聞いた注意点は、電波の切替わりで通信が切れるため、外部・フェムトセル電波の混在はNG。実際に我が家で、通話しながら玄関を出ると通話が途切れます。もし、宅内でこの状態だと使い物になりません。
次のページでは「フェムトセル導入前後でどれだけ電波が変化したか」を紹介します。