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【検証レポート】携帯電波の入らない家、フェムトセルの導入で電波状況はどれぐらい改善したか?

新築計画中の施主や既存の住宅で携帯電波の問題に直面している多くの方々にとって、家庭内での携帯電波の弱さは大きなストレスです。この記事では、フェムトセルを使った解決策の効果について掘り下げます。

前回の記事では「フェムトセル導入の手続きと注意点」前々回の記事では「電波が届かなくなった原因」について紹介しました。

フェムトセルについて

我が家がフェムトセル導入に至った経緯、フェムトセルとは何かを簡単にまとめます。詳しい情報は上記リンク先の記事を参照ください。

問題の発見

窓や屋根、外壁ができ上がった新築途中の我が家で、家の中に携帯電波が入らないことが判明しました。

電波が建物内に入る主なルートは窓。この窓に金属膜で電磁波(紫外線や赤外線)を遮断するLow-Eガラスを採用したことが、建築途中で建物内に電波が届かなくなった主要因と考えています。

フェムトセルの導入

手続き開始から3ヶ月、新居への引越しの3週間後にフェムトセルが稼働開始。家の中でも普通に電話が使えるようになりました。

導入手続きでのうち電波状況調査、設置申し込みで新築住宅には厳しい要件があり手続きが長期化。フェムトセル自体の認知度が低く、情報不足により手続きが停滞することもありました。

フェムトセルの仕組み

フェムトセルは家庭用の小型基地局で、インターネット経由で携帯電話会社のネットワークに接続します。通常の携帯通信とは異なり、外部基地局からの信号を増幅するリピーターとは異なる仕組みです。

建物内に基地局を新設するため、レピーターより広範囲・高強度の電波を放出できるため抜本的な改善策といえます。

フェムトセルの設置

届いたフェムトセルは三菱電機のBS-3101で、実寸でW7.5cm × D17.5cm × H23cmと少し大きめのルーターといった感じ。ドコモとの話の中ではXi(クロッシー)フェムトセルと呼ばれ、LTE・FOMAの電波を発信します。

設置に関する注意点(取説記載)

  • (付属ハブで分岐して)ONUの直下に設置する
  • Wi-Fiルーターとは最低80cm離す
  • 窓際ではなく建物の中央に設置する

※3つ目の条件は外部電波と混在を防ぐ目的。同じキャリア電波を検知するとフェムトセルが出力を抑制するそうです。

フェムトセル導入前後の電波状況

前置きが長くなりましたが、フェムトセル導入前後の電波状況をまとめます。

iPhoneのフィールドテストモードで測定しました。電波強度(dBm)は-40〜-140までの値をとり、値が大きい(0に近い)方が電波強度が強くなります。-115dBmが使用可否の分かれ目との情報がありました。

計測ポイント

計測ポイントは下の図の通りです。黒丸番号は屋外、白丸番号は屋内の計測ポイントを示します。

自宅周辺の電波状況

自宅周りの電波状況を確認しました。良好とはいえませんが通話はできるレベルです。

※接続バンドがドコモのプラチナバンド 19になっています。

“そして800MHz帯(バンド19)は最大75Mbpsと速度は遅いのですが、ドコモのプラチナバンドと呼ばれています。理由は電波が届きやすく、広い場所をカバーできるためです。地方で多く使われている「エリア対策用」とも言われる周波数帯が800MHz帯です。都市部でも、ビル内など電波が入り込みづらいところにはこの周波数帯が利用されています。しかし海外ではそれほどポピュラーな周波数帯ではないため、残念なことに対応している端末はそれほど多くありません。
引用:DTI https://dream.jp/mb/tips_m/sim03.html”

導入前の建物内の電波状況

フェムトセル導入前の建物内の電波状況です。軒並み-130dBm前後で、携帯画面上はアンテナ無しの全く通話できない状態です。

導入後の建物内の電波状況

フェムトセル導入後の電波状態です。大幅に電波状態が改善しています。また、接続バンドも2.1gHzに変わりました。

⑨だけバンド19のままですが建物内部にある中庭で屋外です。フェムトセルとの間にLow-Eガラスの窓があり、フェムトセルの電波が遮断されています。

※接続バンド 1 について

“最も高い周波数帯である2.1GHz帯(バンド1)は日本全国に基地局があり、速度も速く、ドコモだけでなくauもソフトバンクもLTEとして利用しています。さらに海外でも広く使われている周波数帯なので、海外の端末でも対応している製品が多いのが特徴です。また、日本では2GHz帯と呼ばれることもありますが、これは2.1GHz帯と同じと考えて差し支えありません。
引用:DTI https://dream.jp/mb/tips_m/sim03.html”

最後に

新築後に発生したWi-Fiや携帯電波の問題には驚きましたが、フェムトセルの導入によって大幅に改善されました。

我が家が契約しているドコモの事例で紹介しましたが、フェムトセルの貸し出しは他のキャリアも行っています。導入には手間がかかりますが改善効果は抜群なので、気になる方は検討されてはいかがでしょうか?

今後も高気密な住宅や最新の住宅設備が普及する中で、携帯電波の問題が増えフェムトセルの需要は今後ますます増加すると予測されます。

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