今年(2022年)の冬は2シーズン目の冬。久々に寒さのこたえる冬らしい冬で、電気代の値上げに驚いているオール電化世帯も多いと思います。我が家も過去最高の電気代に焦りました。
初オール電化だった先シーズンと異なり、通年での電気代のイメージも分かり今シーズンは色々とチャレンジしているのでその影響もあります。調べた結果、①燃料調整費の大幅増 ②昼間の電気使用量が大幅増の2点が電気代大幅増化の主要因でした。
昨シーズンの電気使用との比較を踏まえ、今シーズンの電気代高騰の理由を検証しました。
今回から5回に分けて、「この冬のオール電化、電気代に関するトピック」を紹介します。
5連載の題目
- 電気代値上げ!この冬、電気代はいくらだったか?(今回の記事)
- 蓄熱式床暖房を24時間稼働にした結果
- 騒音で苦情発生!エコキュート・床暖房の騒音対策
- 融通が効かないエコキュートの設定変更
- 結局、オール電化にはどんなメリットがあるのか?
目次
光熱費の前提条件
まずは、我が家の電気設備、光熱費の前提条件から紹介します。
電気契約
まずは、電気の契約内容です。引っ越し直後は「スマートライフS」で「60A契約」でしたが、頻繁にブレーカーが落ちるので「スマートライフL」の「10kVa」に契約変更しました。
電気単価は変わりませんが基本料金が¥286×4kVa=¥1,144高くなります。地味に痛いです。
電気契約 | TEPCO(東京電力エナジーパートナー) スマートライフL | ブレーカー容量が60Aまで:スマートライフS ブレーカー容量が7kVA以上:スマートライフL |
契約A | 10kVA | |
電気代単価 | 昼間電気(朝6時〜深夜1時):¥25.8/kWh 夜間電気(深夜1時〜朝6時):¥17.78/kWh |
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計算式 |
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我が家の電気設備 SPEC
続いては電気を消費する設備です。その他、細々したものはありますが、季節要因で大きく変動するもの、200vの大型電気設備を中心にまとめると以下の通り。
設備 | 詳細 | 備考 |
エコキュート | 三菱電機 エコキュート 460L(SRT-S464) | 初期見積もりの設定は370L。災害対策で460Lに変更。タンク・ヒートポンプ各1基。 |
蓄熱式床暖房 | 三菱電機 エコヌクールレオ(VEH-712HCD-K/406HPD) | 70畳タイプはヒートポンンプユニットが2基必要。 |
エアコン | 三菱電機 霧ヶ峰(200V1基・100V3基) | 夏の冷房のみ使用。冬は床暖房のみ。 |
IHコンロ | 日立 3口・グリル付きIH(HT-M8AKTWFK・200V) | 基本的に3食調理。昼・夜調理時は3口全て使う。グリルは朝食のパン焼き主体。 |
食洗機 | AEG (FEE93810PM・200V・60cm幅) | 基本は深夜稼働。夕食外食時などは、食器が少なく翌日昼にまとめる事もあり。 |
照明器具 | 屋内外、全てLED電球 |
冷暖房の使用状況
冷暖房の使用状況で「○:毎日使用 △:必要な時に使用 空欄:使用せず」で記載しました。意外と暖房を使う期間が長いです。
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
冷房 | △ | ○ | ○ | △ | ||||||||
暖房 | ○ | ○ | ○ | △ | △ | ○ |
各月の電気使用量と価格の推移
ここからは、昨年11月〜今年2月までの電気使用量と電気代について確認します。11月以外は、昨年同月とも比較します。
11月の使用量と電気代
合計 | - | ¥15,735 |
料金項目 | 数量 | 金額 |
基本料金 | - | ¥2,860 |
昼間電気 | 283kWh | ¥7,301 |
深夜電気 | 246kWh | ¥4,374 |
燃料調整費 | 529kWh | -¥577 |
再エネ賦課金 | 529kWh | ¥1,777 |

- 気象台概況:東京の月平均気温は高く、月間日照時間はかなり多く、月降水量は平年並
- 電気代:年間を通じての平均的な金額。燃料調整費は▲¥1.09/kWhで減額調整。再エネ賦課金は¥3.36/kWh。
- 床暖房:11月14日から42℃設定で稼働開始(深夜1時〜朝6時までの5時間):朝方の室温は24℃前後まで上昇、朝起きると寝汗。
- 床暖房:11月19日から30日まで設定を下げる(朝4時〜朝6時まで42℃、朝6時〜朝7時まで37℃、他はOFF)。室温は21℃前後で推移。快適。
- エコキュート:TEPCO スマートライフ対応のモードで自動運転。
11月電気代電気代は標準的。半月床暖を動かしただけだが、昼間電気の使用量は明らかに上昇。
12月の使用量と電気代
合計 | - | ¥27,060 |
料金項目 | 数量 | 金額 |
基本料金 | - | ¥2,860 |
昼間電気 | 566kWh | ¥14,602 |
深夜電気 | 388kWh | ¥6,899 |
燃料調整費 | 954kWh | -¥506 |
再エネ賦課金 | 954kWh | ¥3,205 |
- 気象台概況:東京の月平均気温は平年並み、月間日照時間は多く、月降水量はかなり多い
- 燃料調整費:2020年▲¥5.2/kWhに対して、2021年は▲¥0.53/kWhと大幅に変化。底値だった頃に比べると、総額で4,500円の電気代UP。
- 再エネ賦課金:2021年4月までは¥2.98/kWh、5月以降¥3.36/kWhに上昇。差額は、電気使用量×0.38円なので全体の影響は小さい。
- 床暖房:12月は「設定温度:自動1」に変更し24時間稼働。1日を通じて室温は22℃前後で快適。('20年は1時-6時に45℃で床暖、18時-23時エアコン)
- エコキュート:TEPCO スマートライフ対応のモードで自動運転。
12月電気代電気使用総量は昨年比で変わらず。昼夜割合と燃調分で電気代は増加。
1月の使用量と電気代
合計 | - | ¥35,486 |
料金項目 | 数量 | 金額 |
基本料金 | - | ¥2,860 |
昼間電気 | 868kWh | ¥22,394 |
深夜電気 | 305kWh | ¥5,423 |
燃料調整費 | 1,173kWh | ¥868 |
再エネ賦課金 | 1,173kWh | ¥3,941 |
- 気象台概況:東京の月平均気温は低く、月間日照時間は多く、月降水量は少なく
- 燃料調整費:2021年▲¥5.17/kWhに対して、2022年は¥0.74/kWhと値上がり。1年前と比べると、総額で6,800円の電気代UP。
- 再エネ賦課金:前月と変わらず。ただし、電気使用量が増えているので、じわりじわりと効いてくる。
- 床暖房:1月頭の雪で事件発生。24時間稼働だが「朝5時〜21時で自動1、21時〜朝5時で自動1控えめ(▲5℃)」。日中通して21℃前後で少し寒い。
- エコキュート:控えめ沸き上げモードにし、手動で21時からの稼働に変更。電気代は全て昼間電気に移行。
1月の電気代電気消費の総量は変わらず。高騰の原因は昼夜割合(4:1)と燃料調整費。
2月の使用量と電気代
合計 | - | ¥28,795 |
料金項目 | 数量 | 金額 |
基本料金 | - | ¥2,860 |
昼間電気 | 619kWh | ¥15,970 |
深夜電気 | 294kWh | ¥5,227 |
燃料調整費 | 913kWh | ¥1,671 |
再エネ賦課金 | 913kWh | ¥3,067 |
- 気象台概況:東京の月平均気温は低く、月間日照時間と月降水量は多く
- 燃料調整費:2020年▲¥4.85/kWhに対して、2021年は▲¥1.83/kWhと大幅に変化。電気の使用量が減ったので燃調総額は4,700円増にとどまる。
- 再エネ賦課金:前月と変わらず。ただし、電気使用量が減ったので、賦課金総額は減ったが3,000円超で電気代の1割を占める。
- 床暖房:24時間前月と同じ設定で稼働。ただし、室外機の音が気になるときは、「深夜時間のみ自動2控えめ(▲10℃)」に変更。朝の室温は19℃で寒い。
- エコキュート:控えめ沸き上げモードで朝7時までの沸き上げ設定に変更。(7時から逆算して沸き上げるモード・6〜7時の1時間は昼間電気)
2月の電気代電気使用量は昨年比微増。昼夜の割合は2:1まで戻ったが、総額では燃調費が痛い!
次のページでは「結局、電気代が上がった最大の理由は何か?」をまとめます。