昨シーズンは電気代の予想がつかず床暖房は深夜のみ稼働。夜はエアコンに頼る生活でした。今年はオール電化で迎える2回目の冬。年間の電気代イメージも出来上がり、今年は床暖房の4カ月連続運転を行いました。
今回の記事では、4カ月間・24時間で連続稼働した電気代を中心に、次の点についてまとめます。
結果としては…24時間稼働でOK!
- 温水蓄熱式床暖房とはどんなものか?
- 電気代の高騰・昼電気消費の増加で、電力消費の割に電気代は高かった
- 想定外の騒音苦情も発生
- 電気代・騒音にはタイマー・出力設定で対応
- 色々大変だったが、床暖房の連続稼働は快適すぎ。来年以降も継続決定
新築時の参考になればと思います。
温水蓄熱式床暖房とは?
まずは我が家の床暖房の仕組みを紹介します。屋内床のほぼ全面に施工したため、床暖房範囲は75畳と広範囲です。
温水蓄熱式床暖房の仕組み
「床を暖める方法」と「使用するエネルギー」の違いから床暖房には複数の種類があります。その中で、我が家の床暖房は「ヒートポンプを使った温水蓄熱式」。図解すると下記の通りです。
温水蓄熱式のメリット
- ヒートポンプのため消費電力が少ない
- モルタル層が長時間放熱するので深夜電気を活用できる
- 家中のモルタル層が放熱し場所ごとの温度ムラが小さい
- 家中に温水パイプを設置するので広範囲を温めやすい
温水蓄熱式のデメリット
- ヒートポンプ・熱交換器・床下配管・モルタル層と設備・施工費が高額
- 床下配管・モルタル層は新築時しか施工できない
- 床全体が蓄熱・放熱するまでに時間がかかる
- 1本の配管なので特定の部屋だけを温めることはできない
屋内床の大半がタイル床なので、冬は裸足では歩けないほどキンキンに冷えます。家中の床・空気を暖められ消費電力も少ない「ヒートポンプ+温水蓄熱式」は、最適な選択肢でした。
三菱電機エコヌクールレオ
ヒートポンプと熱交換器は「三菱電機のエコヌクールレオ」です。床暖範囲が70畳を超えるとヒートポンプが2台必要。我が家も2台設置されています。
組み合わされる床暖房の種類によって、エコヌクールの操作機能が異なります。違いは次の通り。
- 床暖房システム:リモコンは複数可能・室温と循環水両方で温度調整可能
- 簡易システム:リモコンは1台のみ・循環水の温度のみ調整可能(我が家はこちら)
「お湯の温度を調整して室温を変える」というトリッキーな設定方法ですが、1シーズン使えば想像できるようになります。
実際は自動運転
メーカーの推奨は「(水温)自動運転」のようです。1シーズン目は水温設定を手動で変えてましたが、自動運転を知った2シーズン目は設備におまかせ。便利です。
タイマー・自動運転の設定
エコヌクールレオの設定で「出来る事」と「出来ない事」をまとめました。検討中の方は参考にしてください。
設定できる機能
- タイマー:24時間時計に30分刻みで「通常・控えめ・OFF」を指定。タイマーは2パターン設定可能。
- 自動運転:外気温に応じて水温を上下。出力は2段階(自動1・自動2)あり切り替えは手動。
- パワーセーブ(手動切替)で室外機の出力を抑えられる。暖まるには時間がかかるが、騒音対策や電気容量不足には有効
- 電気代を表示可能。最大6件の保存が可能で、手動で毎月保存すれば半年分モニター可能
タイマーの「控えめ」は「通常」から水温▲5度。「自動2」は「自動1」から水温▲5度。組み合わせると次の3パターンが作れます。
- 「通常」×「自動1」= 高水温設定
- 「通常」×「自動2」=「控えめ」×「自動1」= 中水温設定
- 「控えめ」×「自動2」= 低水温設定
「通常・控えめ」はタイマーで自動的に切り替わるのに対して、自動運転(自動1・2)は手動切替です。実際の使い方は、タイマーを1つ固定し「12〜2月は自動1」「11月・3〜4月は自動2」に切り替えて使います。
※ただし「床暖房システム」と「簡易システム」では「控え目」のみ設定室温から▲3℃になります。水温自動と組み合わせると4種類の運転パターンを作れます。
暖房だけじゃなく冷房も
配管に冷水を流せば床から冷やす「床冷房」も可能です。配管周りの結露対策設備が必須。我が家はその設備がないので冷房は不可です。タイル床は夏でも冷たいので効果があるのかは不明。
次のページでは「床暖房24時間稼働の電気代」を紹介します。