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照明

20年ぶりの復興、"the right light"を掲げる北欧照明メーカー「LYFA」

2021年7月8日

LYFA DIVAN2

新築にあたり検討した照明のなかに「DIVAN2」という名前の照明器具があります。「LYFA」という北欧照明メーカーが製造していたものですが、残念ながらLYFAブランドは1990年代に消滅。DIVAN2もビンテージしか選択肢がなく諦めていました。

そのLYFAが2020年に復刻、2021年7月から日本でも発売を開始します。LYFAについてまとめます。

照明に関する前回記事は、Poul Henningsen/Louis Poulsen「PHランプ」です。こちらからどうぞ。

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LYFAってどんな照明メーカー?

まずは、LYFAの歴史、照明に対する考え方から紹介します。

デンマークの最古参メーカー

  • 1903年

    1903年にコペンハーゲン市内(Store Kongensgade 63)で「Kjøbenhavns Lampe- og Lysekrone fabrik」という社名で創業。1929年には郊外のValbyに移転。 ※LYFAとの関係は不明ですが、現在のStore Kongensgade 63では「Lysmesteren」という照明販売店が営業しています。
  • 1929年

    RAランプ(Peit Hein)でバルセロナ万国博覧会で金賞を受賞。(1935年のブリュッセル万博でも再受賞)
  • 1930年

    PHランプの盗用として争われていたテーブルランプ5点の訴訟が終結。1点のみ意匠侵害と認定。テーブルランプの土台とマルチシェードの構造が似ている事が訴訟の理由。
  • 1930年代初期

    「Kjøbenhavns Lampe og Lysekrone fabrik(KLLF)から「Lysekrone Fabrik」の頭文字をとって社名を「LYFA」に変更。
  • 1978年以降

    • 1978年 Fog & Mørup社を買収しLYFA-Fog & Mørupとして活動。コペンハーゲンの西にあるBallerup市郊外Måløvに移転。
    • 1988年 マグネットボールランプで有名だった ABO Randers社を買収。
    • 1989年 Lyskær Belysning社に買収される。Fog & MørupをNordlux社に売却後、Lyskær-LYFAとして活動。
    • 1991年 Horn Belysning社に買収され、1998年にはLYFAブランドが終了。

LYFAのデザイン思想

1956年にLYFAが発行した「照明のハンドブック」には「The right light with LIFA」というスローガンが掲げられたそうです。「LYFAと共に正しい光を」という事ですが、正しい光とはどんなものなのか?

公式ページには、照明器具が放つ光の特性を3つのカテゴリーに分け、目的に応じてその特性を使い分ける事が「正しい光」を紹介しています。

  1. Direct Lighting:本を読むや調理するなど実用時の照明。直接光を当てるためギラツキを抑える事と実用的な光量を確保するが必要。
  2. Indirect Lighting:空間の雰囲気を作るための照明。シェードで反射光の方向を調整しつつ必要な光量を確保する。
  3. Diffused Lighting:柔らかい光で空間全体を均一に照らす照明。不必要な陰影が出ないようにする事が重要。

さらに、この正しい光を実現するため手段として、「Form Follows Function(形態は機能に従う)」というモダニズムの設計思想を軸に据えます。つまり、「正しい光にそぐわない要素を削ぎ落とし、残った要素を突き詰めて照明をデザインする事」がLYFAのデザイン思想という事です。

20年ぶりの復興

ブランドとしての歴史に幕を降ろしてから20年超経過した2020年9月、デザインディレクターRASMUS MARKHOLTによりLYFAは復興します。本国での復興から遅れること10ヶ月、2021年7月に日本でも販売を開始します。オリジナルカラーのDIVAN2も含まれており嬉しいサプライズです。

同じ北欧照明のLouis Poulsenに比べると日本での認知度は低いのか、ビンテージ品でも国内流通は稀です。海外ショップからの個人輸入も考えましたが、やはり気になるのは安全性。照明器具の輸入手続きは特殊で、個人で手配するにはハードルが高く諦めました。現行品であれば、SEマークが付され安全性が担保されているので安心です。

日本の輸入代理店

日本の輸入代理店はLYNN INKOOP社。本社は福岡市、東京オフィスは新宿区市谷にあります。「合羽坂テラス」というレトロな建物の3階、大きなテーブルを中心に多くの輸入照明が展示されています。あくまでオフィスなので一般公開はしていません。どうしても訪問したい場合は、販売店やインテリアコーディネーターに相談してみてください。

LYFAの輸入元としてLynn Inkoop社を知りましたが、実はLYFA以外にも多くの照明ブランドの輸入をおこなっています。PLUMEN・NUURA・MATERの他、我が家が狙っているSanta & Coleの輸入も行っています。Doricaというフロアランプが是非とも欲しい1品です。

実際にLynn Inkoop社を訪問しました。その時の記事はこちらからどうぞ。

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DIVAN2 by Simon P Henningsen

LYFA

やはり本命はサイモン・ヘニングセンの「DIVAN2」、ビンテージ品しかなく諦めたもの。今回の復刻では、オリジナルのマルチカラー・ブラスの2色に大きさは4種の合計8種。

合計20枚の羽根からなるシェードは内部の電球をしっかり隠しグレアを抑制。少しずつ角度を変えて設置された羽根の間から、間接的な反射光が周囲を照らします。

オリジナルのマルチカラーは、チボリ公園の湖面に反射しきらめく光を模したもの。一方のブラスは、高い質感と落ち着いた風合いでどんな空間にも合いそうです。一番大きなものは160万円もする超高級照明ですが、直径25cm程度の最小モデルであれば15万円強。さらに重量では最小は3kg弱に対して最大は30kg弱。天井補強も考えて最小までが現実的です。

デザイン当時の資料には「羽根の先端が鋭利なナイフのよう」と記載されています。復刻品は面としているとのことですが、設置場所は注意が必要との但し書きがあります。階段下に装飾照明として設置する事になりそうです。

Verona by Sven Middelboe

もう1つはSven Middelboeデザインの「Verona」です。彼はNordik Solar社のデザイナーで、この照明のビンテージ品もNordik Solar社のもの。今回どのような経緯でLYFAから復刻となったか調べましたが情報は出てきませんでした。

Nordik Solar社は1919年に設立された会社で、古くは電気メーターの輸入販売やラジオ(Audiola)の製造販売を行ないます。1950年以降ラジオ制作で得たプラスチックの技術を応用し、照明器具に軸足を移します。スペースエイジらしいカラフルな照明を多くラインナップ。その後、1989年にハンス・アウネ・ヤコブソン社が買収しブランドに幕を閉じます。

LYFA VERONA

この「Verona」もビンテージ市場ではとても人気のある照明。日本のビンテージショップでの取り扱いも確認できました。

パッと見はPHランプと見間違えますが、PHに比べるとシェードの水平基調が強いデザイン。白の樹脂製とブラスの2色、白は5サイズ、ブラスは2サイズの合計7種ラインナップ。白の32cm径までは引掛シーリング対応です。

 

ブラスや白の40cm径以上になると、取り付けは直付けなので天井補強と電気工事が必要です。このサイズになるとボリューム感もかなりあります。3m近い高天井でないとバランスが悪そうです。玄関や吹き抜け階段には最適です。我が家は白の32cm径以下で検討します。

最後に

今回は、20年ぶりに復興され日本国内販売も始まるLYFAを紹介しました。ミッドセンチュリー期からは既に70年が経過し、時代の流れに翻弄され消えていった老舗照明メーカーです。今回色々調べてみると、ミッドセンチュリー期以降に始まるスペースエイジのデザインにも心動かされました。我が家にはハードル高いですが、小物でうまく取り入れるとレトロかっこいいインテリアになります。

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LYFAと協働したデザイナー

ここからはLYFAと協働した巨匠デザイナーの紹介します。

偉大な父の子「Simon P Henningsen」

1人目は、DIVAN2のデザイナー「サイモン・ヘニングセン」、苗字の示す通り、父親はPHランプのデザイナー「ポール・ヘニングセン」です。父がフリーランスとしてKay Fisherと働き始めた頃、1920年にSimonは生まれます。物心つく頃には父は既に時の人です。

そのサイモン・ヘニングセンが初めてデザインした照明は新聞に取り上げられ、周囲の期待が高かったことが見て取れます。父とは少し違う道を歩み、自身の照明については「父のシェードほど科学的な構成ではない」と言及しています。父から引き継いだチボリ公園など公園建築に力を注ぎ、照明は公園建築を構成する要素として携わったそうです。

彼の照明のうちLYFAが製造したものは全部で4点。

  1. DIVAN2:チボリ公園のレストランのためにデザインした照明。デンマーク国内で数々の受賞をした後、ルーブル美術館にも展示された逸品
  2. KASSABLANKA:4つの光沢のある金属の箱を組み合わせてシェードにした照明。中央に電球を配置し、箱の内外壁に反射させ光を放出する
  3. NIPPPON:名前を見ると日本人には「おっ」となりますが、名前は後付けでデザインと日本は無関係。赤と黒、2つの箱の隙間からオレンジの太陽が覗きます
  4. Swirl Pendant:金属の板を巻いた渦巻きシェードの照明。ビンテージ品では白や黒、オレンジ、赤などカラフルなシェードを見かけます

この4点の中で今回復刻されたのは、一番人気の代表作「Divan2」のみ。4のSwirlがとてもシンプルで多灯吊りもしやすいデザインですが、今の所、復刻せず。どこにでも使えるデザインなので、ラインナップに加わると人気が出そうです。

ラジオハウスの流れを汲む「Bent Karlby」

2人目は、多彩な才能と強い行動力を兼ね備えた異色のデザイナー「Bent Karlby」です。1912年にÅrhusに生まれ、20歳で地元の技術学校を卒業。壁紙などテキスタイルでは、彼のボタニカルデザインは高く評価されます。

一方、第2次大戦下では難民救済のためジャーナリズムにも従事。1943年にはスェーデンに移り、自身のデザインオフィスを開設。大戦後は欧州・アメリカを巡り1950年ごろにデンマークに戻ったとされます。この頃の各国を渡り歩いた経験が、彼の自由なデザインに大きな影響を与えたとされます。

照明の分野ではLYFAの主要デザイナーとして多くの作品を残します。ヴェルヘルム・ラウリッツェンに師事していた事もあり、代表作「ピーナッツ」は名作ライジオハウス・ペンダントをベースにリ・デザインされたもの。また、パイプオルガンのような独特なデザインの「PAN」シリーズも、それだけで空間を作れるデザイン性と実用性を兼ね備えた照明です。

今回の復刻ではクラシカルな照明が中心ですが、1970年代にはLYFAと共に時代を反映したカラフルなデザインへ変遷。アポロ計画に代表される宇宙開発時代の幕開けと共に、アクリルや金属を用い赤やオレンジ・黄といった原色を用いたスペイス・エイジらしいデザインが多く見られます。1998年、21世紀の幕開け間近に永眠。

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