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Web内覧会 中庭のある平屋の回遊廊下、効率の良い照明計画

前回の記事では、ゾーニングに基づく動線設計で、回遊廊下のメリットを生かす間取り配置や廊下幅について説明しました。今回は、回遊動線での照明計画について説明します。

移動と共に必要な場所の照明を点け、不要な場所を消す必要があります。回遊廊下は侵入経路が多数あります。必要な場所全てにスイッチを設置するとスイッチだらけの家になります。

各廊下の流入出経路を確認し、人感センサーの照射範囲を確認しながらセンサーの配置・照明の連動を検討しました。思った以上に複雑な作業でした。

照明位置の決定と流入出経路の分析

まずは、どの場所に照明が必要かを決めていきます。その後、それぞれの照明をどのタイミングで点灯させるかを考えました。

照明の設置位置を決める

平屋の照明計画

照明が必要な場所として、各部屋の出入り口、階段の上り口としました。間取り図にオレンジ色の◯をつけています。

  • 廊下① 玄関照明との干渉、中庭大窓への映り込みを避けるために、玄関框上のダウンライトをウォールライト2灯に変更しました。
  • 廊下② ロフト階段への上り口、客間和室の入り口、寝室入り口の3箇所にダウンライトを設置。階段・和室は段差があるので重点的に照らします。
  • 廊下③ ランドリーからの出入り口にダウンライト1灯設置。壁面を照らすために両脇に2灯も追加し、壁面装飾に備えます。

流出入経路の特定

回遊動線と照明計画

回遊動線の場合、一続きの動線への流出入口が多数あることがわかります。

  • 廊下① この廊下への入り口は、LDK・玄関・ロフト・廊下②と4経路あります。
  • 廊下② 流入経路は最も多く、廊下①・仕事部屋・客間和室・トイレ・寝室・廊下③・中庭の7経路あります。
  • 廊下③ LDK・ランドリー・寝室・廊下②と4経路です。

全ての経路をスイッチパネルでカバーすると至る所にスイッチがある家になります。このため、人感センサーとタイマースイッチ(切)でカバーすることにしました。

人感センサーの配置

消灯をタイマーに任せる事で、点灯のタイミングだけを考えれば良くなります。一定時間経過したら消灯するので、切り忘れた廊下①の照明のために寝室から動く必要もありません。

移動距離の長い回遊動線の平屋では人感センサー+タイマーは必須です。

廊下①の人感センサーの配置

廊下①のセンサー配置と照射範囲です。黄色のエリアに動くものがあればセンサーが反応し、ウォールランプが点灯します。

回遊動線と照明

廊下①で点灯を制御するポイントは、LDK・玄関・廊下②からの流入です。LDK側の親機(▲)と廊下②側の子機()でウォールランプの点灯を制御しています。

調整が必要なのは親機側で、LDK側で人が動く度に点灯すると落ち着きません。LDK側へのセンサー照射を制限する事で、廊下①に入る直前に点灯するように調整しています。

玄関側は親子どちらでも反応します。廊下②からの流入は、子機センサーで動きをモニターしています。どこから来ても必ずウォールランプが点灯します。

廊下②と廊下③の人感センサーの配置

回遊動線と照明計画

この2本の廊下は連動させています。どちらかのセンサーが反応すれば、②③の照明がまとめて点灯します。寝室からトイレ、客間からトイレと動線を跨ぐ動きに対応します。

  • キッチン側の入り口に親機を設置しキッチン・ランドリーからの流入を監視
  • トイレ前のセンサーで、寝室・トイレ・客間からの廊下への侵入をモニター
  • 階段前のセンサーで、廊下①・中庭・階段・仕事部屋からの流入を監視

30秒後には消灯するので、近づくだけで点灯する人感センサーはとても便利です。

1点失敗だったのは客間和室と廊下の仕切りが障子である事。寝室からトイレに行くと、客間正面のダウンライトが点灯します。思ったより眩しく煩わしく感じました。

来客時は、寝る前にセンサーをOFFにしておく必要があります。

パナソニックの人感センサースイッチ

我が家の人感センサーはパナソニックのアドバンスシリーズです。電源コンセント・各種スイッチも全て同じシリーズです。グレーの壁紙とも相性が良いです。

人感センサー

左の写真

左の写真が通常使用時の状態です。赤色で示したパネル押す事で「切・自動・連続入」が切り替わります。自動にしておくと設定に沿って人感センサーが働きます。

中央の写真

赤色のパネルは外すことができ、その下には人感センサーを調整するつまみが2つ。向かって左のつまみで作動時間、右のつまみでどの程度の暗さで作動するかを設定ます。

右の写真上部の2つのつまみ

右写真の左つまみの状態だと、点灯すると5分後に消灯する設定です。右の明るさセンサーは「切」にしているので、明るさに関係なく人感センサーが作動します。

明るさセンサーを「暗め(左回し)」にすると、明るいうちは人感センサーが起動しません。(つまり人が近づいても電気はつきません。)

「明るめ(右回し)」にすると、明るいうちから人感センサーが起動します。(つまり、近づくと点灯します。)

右の写真下部のセンサー部分

透明のレンズ部分からセンサーが照射されます。センサー部の両端の突起を動かすと、センサー部分を覆うシャッターが出てきます。

シャッターを使わない状態で、水平方向に約130度・半径3mの照射範囲があるそうです。シャッターを引き出すことでセンサーを覆い、照射範囲を狭めることができます。

例えば、廊下③のセンサーがキッチン側の動きに敏感だと、食事中でも電気が点灯します。点いたり消えたり煩わしいです。

キッチン側のシャッターを開き、廊下の入り口付近で初めて反応するように調整しました。調整自体は簡単で、物理的な遮断なので停電しても再設定は不要です。

消し忘れを防げるので我が家には最適です。とても便利なので、回遊動線以外でもおすすめの設備です。

最後まで読んで頂き有難うございます。次回のWeb内覧会はLDKに入っていきます。

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