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Web内覧会 LDK#3 中庭正面の特等席「くつろぎ・来客エリア」
Web内覧会 LDKも3回目です。今回は、LDKの中央、中庭に面した一番景観のよい空間、「くつろぎ・来客エリア」を紹介します。
通常LDKは南側の陽当たりのよい場所に配置しますが、我が家の場合は北側に配置。南側は、寝室・客間・仕事部屋を設置しています。大きな中庭がある家だからできる逆転の発想です。
Web内覧会 LDKに関する以前の記事はこちらです。
目次(クリックで開閉)
中庭を眺める特等席「くつろぎ・来客エリア」
このエリアはLDKの中央に位置し、正面に中庭を眺める特等席です。日々の生活でくつろぐスペースであり、来客時には応接対応するスペースになります。
我が家の花形スペースなので、間取り設計でも時間かけて作り上げたスペースです。
建築の仕様詳細

5m四方で15畳あり、LDK36畳の4割を占めるスペースにPK(ポールケアホルム)家具が並びます。家具同士の間隔は広めにとっていますが、中庭窓前には幅1.8mの動線を確保しています。
床は我が家標準仕様のリビエラタイル(アルティカ・アントラチッテ)。天井にはIOCのチーク突板、壁紙はナガイのエコフリース(ノルディックグレー)を採用。
タイル床ですが、夏場はひんやりと気持ちよく、冬場は蓄熱式床暖房で暖かく過ごせます。南向きの中庭側には高さ2.4m 幅4mの大窓、北側には通風用に2連の横滑り高窓を設置しています。
中庭による採光効果
北側にあるLDKですが、中庭大窓からの採光で冬場でも9時〜15時までは照明いらず。陽当たりが悪くなりがちな平屋でこの明るさ、ハウスメーカーも予想以上と驚いていました。
自分達で作った持ち込みの間取りでは、LDKと和室類の配置は南北逆でした。陽当たりを良くするためLDK=南側という発想です。中庭も和室・寝室への採光・通風程度で最小限のサイズでした。

建築士の提案でLDKの位置と入れ替えた結果、生活の中心となるLDKは中庭にのみ面する配置に。結果、カーテンをつける必要もない、常に太陽光が差し込む明るいLDKになりました。
中庭を大きくすると、北側の部屋でも南側と同じぐらい陽当たりが良くなります。中庭のある家特有の逆転の発想、さすが建築士です。
中庭と屋内をつなぐ大窓

中庭側の窓は全て天井(2.4m)までのフルハイト。幅1.65mのFIX窓を2枚とテラスドアで、幅4m強の開口部を構成しています。北側高窓は、高さ0.5m 幅1.65mの横滑り窓を2連で設置。
LIXIL サーモスX
我が家の窓は全てLIXILのサーモスX(アルミ・樹脂サッシ・トリプルガラス)で統一しています。
中庭を囲む3面に大窓、かつ、長期優良住宅スペックを希望。これだけの大窓は全て特注(カタログ外)扱いとなり、コスト・設計強度を考えるとアルミサッシが最有力でした。
一方で、気密・断熱・結露を考えるとアルミサッシはデメリットも多く、結露を嫌った我が家は、最低でも複合ガラスでサッシメーカーとの交渉です。
サーモスXの新販売というタイミングも重なり、LIXIL上層部決済のおかげで特別価格での導入です。交渉力のあるジューテックホームで良かったです。
住んでみての感想
サーモスXですが、実際に結露する事なく冬を過ごしており、概ね期待通りです。結露はサッシだけの問題ではありませんが、樹脂アルミサッシ・トリプルガラスの効果はあると感じます。
想定外が2点。1点は窓ガラスの色。LOW-Eガラスの緑がかった色が室内配色に予想以上に影響してます。無彩色では特に顕著で、床タイル、壁紙は青緑がかって見えます。
もう1点は携帯の電波問題。金属膜の入った窓ガラスは電磁波を通しにくいため、携帯電波が弱くなりがちです。我が家は、4キャリア全滅だったので、フェムトセルで補完しています。
照明の配置

LDKの照明はスポットライトを6灯使用。天井に幅10cm 深さ10cmで溝を掘り込み、その中にダクトレールを設置する事で、スポットライト本体を隠す設計になっています。
スポットライトは中角と狭角の2種類を使用。PK家具エリアは狭角を使い暗闇に家具が浮かび上がるイメージ。中庭側の動線部分は、中角で広めに照らして通りやすくしています。
四季の移ろいを感じるプライベート空間「中庭」

中庭は5m×6mで約18畳の中庭です。イロハモミジ・枝垂れモミジ・ヤマツツジ・杉苔が彩りを四季を伝える和風庭に仕上げました。
中庭のイメージ
3方向に窓開口を設置し、LDK・客間前にあるテラスドアから出入りします。桟橋をイメージした木目タイルで、2つテラスドアをL字につなぎます。
中央には桟橋から張り出す岩場のイメージで、約5畳の石目タイルデッキを設置。周りを白玉砂利で覆って水、苔と樹木で島をイメージしています。
タイルデッキについて
ウッドデッキも選択肢でした。ウッドデッキは水がたまらないので、屋内床と同じ高さに揃えられる事がメリット。デメリットは価格やメンテナンスの手間。

価格も手間も嫌だったのでタイルデッキを選択。屋内・基礎への浸水を避けるため、屋内床・木目タイル・石目タイル・砂利面(GL)には高低差がついています。
仕方がないと妥協したつもりでしたが、住んでみると木目と石目の高低差は腰掛けるのにちょうど良い高さです。結果、良かったとおもいます。
中庭の排水計画
口の字の中庭だと、大雨が降った時に水が溜まり基礎・屋内に浸水するリスクがあります。対策として、中庭2コーナーに雨水マスを2つ設置しひどい時はここから排水します。
排水が悪いと根腐れなど樹木への影響も懸念されます。雨水マスから離れたところには、自作の暗渠パイプを埋設し、マスまで接続しました。

ゲリラ豪雨などの時は一時的に数センチの水が溜まります。しかし、1時間もしないうちに排水されてます。排水マスや暗渠パイプが機能しています。
照明の配置
中庭には合計4つの照明を設置しています。夜の中庭は、昼とは違った表情を見せます。

1つは壁面から中庭全体を照らすスポットライト(85W相当、電球色、中角)です。必要な時(肉や魚を焼く)に、玄関脇のスイッチで点灯します。
残り3つは植栽と壁面を照らすスパイクライト(60W相当、電球色、広角)。18時〜24時の間、自動で点灯します。家の中には時計を置いていないので、数少ない時間を知らせるものです。
スパイクライトの光で、LDKの天井にモミジの影が広がります。中庭の赤く色づいたモミジと屋内に映り込む影のコントラストがとても幻想的です。
くつろぎ・来客エリアの北欧家具
このエリアにも北欧の巨匠デザイナーによる家具が並びます。デンマークでも人気の高いポール・ケアホルムの代表作です。
PK22 ローチェア

座面が籐編みのPK22 ローチェアが2脚。フリッツハンセンによる現行品です。購入直後で真っ白ですが、これから使い込むにつれて飴色に変化していきます。
最初は黒のレザー張りを考えていましたが、コストダウンで籐編みに変更しました。周りの家具が黒レザーばかりなので籐編みにして正解でした。
PK61 ローテーブル

ケアホルムを代表するPK61ローテーブルです。フリッツハンセンのものですが、ユーズド品を購入しました。よく見れば小さな傷もありますが、気にならないレベルです。
天板をガラスにするか御影石にするか悩んでいましたが、床もタイルで素材・色が近く重たくなるだろうと考えガラスを選びました。正解だったともいます。ラグが入るとさらに表情が変わります。
PK80 デイベッド

PK80デイベッドもとても人気のある代表作。普段は横になったり、来客時はソファがわりに使ったりと、デイベッドは予想以上に便利です。
PK80については、こちらで詳しくご紹介しています。
今後のアップグレード予定
PK22の背面、高窓下の壁面に大きなスペースが空いています。2022年初にはここにジャウマ・アミゴーの大きな絵画が届く予定です。畳1枚分の大作です。
PKエリアにラグを敷きたいと物色中。もっぱらKvadratで考えていますが、最近、Kasthallも紹介してもらいました。どちらかで進める予定です。
PK80の脇にPK62も置きたいと考えています。PK80に横になった時に、飲み物の置き場所がなくて困ります。高さ17cmと低く、PK22やPK61との相性も抜群です。
最後に
中庭のある家は少ないですが、平屋の採光を考えると必須です。平屋でなくても、外部からの目線を気にせず過ごせる外部空間は、都市部でも重宝すると思います。
屋内のくつろぎエリアに比べると、中庭は肉や魚を焼く、洗濯物を干すぐらいでしか使っていません。今後、屋外家具を設置して、セカンドリビングとして日常使いできようにしたいです。
最後まで読んで頂き有難うございます。次回はキッチンエリアです。ショールーム展示品を完コピしたキッチンが登場します。