![Web内覧会 収納が足りない!デットスペースを活かした大型ロフトと玄関収納](https://iconsinmyhouse.com/assets/images/DSC026442.jpg)
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Web内覧会 収納が足りない!デットスペースを活かした大型ロフトと玄関収納
Web内覧会は今回で最後となります。屋根裏のデットスペースを使った大型ロフトと玄関収納をご紹介します。
目次(クリックで開閉)
平屋の方流れ屋根を活かした大型ロフト収納
平屋建築では勾配天井を活かした開放的な内装写真をよくみかけます。屋根面積が大きくなる平屋では、1寸程度の勾配屋根でも屋根の高低差が大きく、掃き出し窓・高窓を組み合わせた大開口は平屋ならではの開放感です。
我が家は1寸勾配の方流れ屋根ですが、屋根の高低差は2mもあります。高天井や勾配天井にも憧れましたが、LDKが屋根の低い北側に位置し高さを稼げないので、早々に諦めました。
屋根が最も高い南側には、和室寝室、和室客間、洋個室を配置しています。
収納率8%の自作間取り
自分たちで作った間取りがこの家の原型になっています。広いLDK・中庭に面した大窓といった希望は、原案に沿った形で仕上がっています。一方で、実生活で必要となる収納について考えが甘かったようです。
建築士やからは収納が少ないとの指摘がありました。当面納戸としていた洋個室は、用途が決まれば収納ではなくなります。WIC・SIC・押入・パントリー・LDK戸棚が全収納で、7.5平米=延床面積の8%しかありません。
収納スペースの延面積を延べ床面積で割った割合が収納率と呼ばれています。調べた限りでは、戸建ての場合12%前後の収納率が適正値だそうです。
生活して実感しますが、マンションに比べると戸建ての方が収納物が多くなります。共有部分がなくなり自分達で管理するので、道具類(高脚立・庭仕事・リールホース等)が大幅に増えました。
デットスペースを活かした大型ロフト納戸
収納を増やそうと眺めていた立面図で、解決の糸口を見つけました。南側寝室・客間・個室の上、屋根裏の大きなデットスペースです。
![大容量の小屋裏収納ロフト](https://iconsinmyhouse.com/assets/images/loft-1024x576.jpg)
屋根は南北に長く北側と南側では屋根の高さは2mも違います。南側各部屋の真上には、高さ1.6m以上の空間ができており、6畳3部屋・1畳トイレ・1畳押入で、合計20畳の大型ロフトを設置できます。
洋個室(納戸)の一部を階段下にし、ロフトへ上がる固定階段を設置します。固定階段にすることで、大きなものでも上げ下げしやすい、実用的な収納スペースとして活用できます。
小屋裏収納(ロフト)は延べ床面積に含めない?
色々なところで説明されていますが、一定の要件を満たした小屋裏物置(ロフト)は床面積に参入されません。
“小屋裏、天井裏その他これらに類する部分に物置等がある場合において、当該 物置等の最高の内法の高さが1.4m以下で、かつ、その水平投影面積がその存する 部分の床面積の1/2未満であれば、当該部分については階として取扱う必要はないものとする。”(平成12年6月1日 建設省住指発682号)
この通達で書かれている事は、
- 物置である事(居住スペースでない事)
- 天井高が1.4m以下である事
- 床面積が、設置階の床面積の1/2である事
の条件を満たせば床面積に含む必要はなく、建ぺい率・容積率の計算からも除外されます。
小屋裏収納には固定階段を設置できない?
我が家の問題は、固定階段を設置することができるかどうか。これは自治体によって異なるようですが、神奈川県の建築基準法取扱基準(H31年4月1日運用開始)に規定されていました。
“(2)小屋裏物置等を利用する階段等
1 小屋裏物置等を利用するためのはしご等の設置方法は、特定しない。
2 小屋裏物置等の利用にのみ供する固定階段を設置する場合
ア 令第23条及び令第25条の規定を満たすこと。
イ 階段部分は、当該階段が設置される階の床面積に重複して算入せず、小屋裏物置等の
水平投影面積に算入すること。”
神奈川県建築基準法取扱基準(H31年4月1日運用開始)
1 はしごの場合、設置方法は特定しない(固定・非固定は問わない)
2-ア ロフト専用の階段の場合、建築基準法の要求を満たす必要がある
2-イ ただし、固定階段の場合、階段面積はロフトに算入する。(=設置階の床面積1/2に注意)
この3つの要求基準を満たしたので、我が家のロフトは固定階段を設置することができました。
ロフトスペースの仕様
ロフトの壁・天井クロスは、標準仕様で「リリカラ XB-746」石目調の塩ビクロス。床材は、ボード工業の複合フローリング「ワイルドネイチャーキャメル色」です。
LDKのスポット照明を4個1列に並べ、階段上下にスイッチを設置しています。奥中央上の白い四角は換気扇で、右側の白い長方形2つは点検口です。
![Web内覧会ロフト](https://iconsinmyhouse.com/assets/images/DSC02644-1.jpg)
客間への動線に階段があるので、お金をかけて仕上げたいところですが予算が足りず。当初は無垢板階段でしたが、ウッドワン セットオン階段のLVウォールナットに変更しコストダウンを選びました。
階段両端付近に、ロフト照明と連動でスポットライトを2つ設置しています。
![Web内覧会ロフト](https://iconsinmyhouse.com/assets/images/DSC06104.jpg)
建築基準法準拠の階段なので、高さ1mを越えれば手すりが必須。ウッドワンの丸型M35とカワジュンの金物を選択しました。階段の色とも揃って違和感ありません。
玄関側から見える階段両脇の壁紙は、ナガイの「エコフリースノルディックグレー」にしました。
20畳の広いロフトの収納状況は?
収納はただ広いだけでは意味がないと言われます。収納場所と使用場所が離れると片付けが億劫になり、物が溢れる原因になります。最適な収納方法(棚や引出し、平置きなど)も収納物によって異なります。
![Web内覧会ロフト](https://iconsinmyhouse.com/assets/images/DSC06096.jpg)
現在のロフト収納は、補修用在庫やスーツケースなど普段使わないものを床置きしているだけです。スペースが広いので平置きでも余裕はありますが、床置きは躓くと危ないので収納什器を用意しようと考えています。
スロップシンクもある便利な玄関収納、SIC
玄関脇には2畳のSICを設置しています。ほぼロードバイク置き場ですが、分電盤や手洗い用のスロップシンクも設置しているので、動線を確保しながら収納を考えました。
思ったより狭かったSIC
壁一面を使って4台のロードバイクを立てて収納する予定でしたが、LDKの造作棚で半畳削ったため収まりません。無理に収納するとスロップシンクや分電盤への動線がなくなります。
また、賃貸の頃は無かった高さ違いの脚立2台、落ち葉を集める熊手やほうき、バケツや鋤、ショベルなど、想定していなかった収納物も多くあります。
近年中には、太陽光発電のパワコンや蓄電池のゲートウェイも設置するので、効率よい収納方法が必須です。
イレクターパイプでパイプラック作成
まずは、大型のパイプラックを設置してロードバイク2台を吊り下げました。
![Web内覧会ロフト](https://iconsinmyhouse.com/assets/images/DSC07611.jpg)
使用したのは矢崎化工のイレクターパイプ。スチールパイプをプラスチックで被覆したもので、専用のカッターを使って切断します。ジョイント部品を使用してラックを作ることができます。
0.9m×0.45m×0.6m(高さ)の箱型2段の棚で、上段で最大積載170kg、下段は200kgまで耐えられます。ロードバイクは7kg程度なので、2台なら十分に耐えられます。ホイールもバッグに入れて吊り下げています。
お洒落ではないが、使える玄関手洗い スロップシンク
帰宅後すぐに手を洗えるので、玄関脇に洗面の設置する間取りもあります。我が家は実用性重視のスロップシンク「TOTO SKシンク」と混合水栓です。
![Web内覧会ロフトSIC](https://iconsinmyhouse.com/assets/images/DSC06103.jpg)
自慢できるようなお洒落さはありませんが、グリスまみれの手を洗ったり、バケツに水を組んだりと実用性は抜群です。妻からは水で十分と言われましたが、混合水栓を勝ち取りました。
最後に
間取り検討前から手持ちの荷物をリストアップして、必要な収納力を考えたつもりでした。見込みの甘さや戸建てならではの荷物もあり、SICを含めて生活空間の収納はいっぱいです。
建築会社の営業さんに言われた通り「ロフト収納が無かったら、家中が物で溢れる」ところでした。良いアドバイスに感謝しています。
今回の記事でWeb内覧会は終了です。今後は、平屋・北欧家具・庭に関連した記事を書いていく予定です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。