新築時に頭を悩ませるテーマにインテリアの配色があります。建築の基本設計が固まると、インテリアコーディネーター(IC)と1つずつ色を決めます。これがなかなか大変です。
壁・床・天井・キッチン・扉・窓枠から細かい物では巾木やスイッチパネル、さらには照明器具やカーテンまで。写真やサンプルで想像しながら色を決めるのは、終わりの見えない作業に感じました。
家具が主役の我が家なので、内装色にもこだわります。ベース1色とメイン2色はスムーズに決まりましたが、アクセント色で夫婦の意見が大きく割れます。結局、出した答えは「先送り」。
引っ越してもうすぐ1年。お互いの配色イメージも固まってきたので、アクセントカラーについて考えます。まずは、「アクセント色を先送った理由」「1年後足りない要素」についてまとめます。
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アクセント色を先送りした理由
夫婦でもインテリアに対する好みが異なる中、影も形もない内装を想像しながらアクセントカラーについて話し合います。なかなか話が噛み合わず平行線です。
「せっかくの新築なので、入居時にはイメージ通りの家に仕上げておきたい。」焦る気持ちもありましたが、家具ショールームの店員さんの言葉で前に進めました。
後から足せば良い「悩んだ時は、まずは、混ぜるな危険」

家具ショールームの店員さんの「悩んだ時は、まず、混ぜるな危険」という言葉で、アクセントカラーは住んでから考えようと先送りを決めました。
販売店に行くと素敵なディスプレイばかりですが、その裏では色合わせに悩むことも多いそうです。そんな時は、同系色や手堅い色で配置した上で、1つずつ色を足していくそうです。
家もできていない状態で、センスも大したことのない素人です。「混ぜるな危険」で一旦保留にして、住んでから実物を見て考える方が良いだろうと納得しました。
家具が主役、家は家具を引き立てるキャンバス
我が家は最初に欲しい家具を決めてから建築計画をスタートしました。こだわって選んだ家具と内装の配色がぶつかるような事は絶対に避けたいところ。
余計な色を混ぜないように、内装建材の色は、木製家具と同系色(フレームのウォールナットやレザーのブラック)に絞り込みました。
チェアやデイベッドはクッションやラグで色を足す事ができます。まずは、家具を邪魔しない内装にする事を最優先で考えました。
中庭の鮮やかな色を最大限活用したい

LDKの大窓(幅4m高さ2.4m)からは、中庭のモミジとツツジを眺めます。季節によって色が変わり、新緑や紅葉と室内にも鮮やかな色を足します。
中庭のある家で過ごした事がないので、大窓の採光や植物の色が内装色にどれだけ影響を与えるのか想像もつきません。
内装材でも鮮やかな色はありますが、自然の鮮やかな色は別格です。先送る事で、紅葉と新緑を確認した上でアクセント色を考える事ができます。
タイル床やチーク天井、フリース壁紙は未知の内装

内装材の選定では素材感を重視しました。床は全面タイル、天井にはチーク突板、壁紙はパルプ由来のフリース素材です。プラスチックを極力排除したので質感と重みがある事は想像できます。
しかし、ここに差し色をいれるとなると、何を使って色を足せば建材の質感や重さと釣り合うか分かりませんでした。色はなんとか想像できますが、質感や重みの調和となると難しいです。
ネット情報もなく未経験の建材なので、先送りして実物を見ながら考えた方が間違いありません。
ラグやカーテンが無くても特に困らない

カーテンやラグといった大きなファブリックで差し色にする事も多いと思います。我が家の場合、床はほぼタイルですが、全面床暖房が入っているため冬でもラグは必要ありません。
外に向いた窓は和室と寝室の掃き出し窓だけです。LDKや回遊廊下の窓は全て中庭に向いているため、カーテンを設置する必要もありません。
どうしてもラグやカーテンが必要だとしたら、先にアクセント色について考えていたかもしれません。
1年かけて行き着いた、我が家に足りない要素
引越しから1年過ぎて、計画当時や引越し当時に比べると内装に対するイメージがはっきりしました。想像で考えていたことが、実際に目の前にあるので話も噛み合いスムーズです。
空間を躍動させるアクセントカラー

雑誌や写真をみるとアクセントクロスやカラフルなラグ、カーテン、アートパネルで飾られた素敵なインテリアばかりです。差し色が1つ入るだけで空間が活き活きとし躍動感が出ます。
一方の我が家はグレー・黒・茶のみ。大きなスペースに家具が置いてある、のっぺりとした倉庫のような空間です。アクセントカラーが入る事で空間にメリハリがでると思います。
硬い素材を引き立てる柔らかい素材

ファブリック素材が全くないため、天井・床・壁と全て硬い素材ばかりです。のっぺりとした印象を与える理由には、素材の硬さに変化がないことも理由です。
柔らかいファブリック素材が入ると硬さに変化が出て、タイルなどの硬い素材の良さも引き立ちます。重みのある建材なので、ファブリックも重めのものが良さそうです。
タイルのデメリット
硬い素材に関して住んでから分かった事があります。音の反響が強く家のどこに居ても、キッチンやリビングの音がしっかりと聞こえます。
回遊廊下に音を遮る扉や垂れ壁がないのも一因ですが、床・壁・天井全ての素材が固く音を吸収できていないことが最大の理由です。ラグなどファブリックを導入することで、音の問題も良い方向に向かうと期待しています。
タイル床についてはこちらで説明しています。
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広い空間の余白を埋める装飾

雑誌やインスタのインテリア写真と我が家を比べて大きく違うと感じる点は、壁・床・天井の何もない余白の多さ。ボリューム不足で全体的にスカスカな感じです。
美術館のようなシンプルな空間を目指した事もありますが、少しやりすぎた感じがあります。もう少し壁床まわりのボリューム感を増やしたいと思います。
平坦な床・壁面に変化をつける立体感

参考にした建築家の家やケアホルムのデザインに共通するポイントは、少ない線で空間や家具を構成する事。これに倣って、我が家の空間もできるだけ線を減らして構成しています。
空間自体は気に入っていますが、一方で、立体感のない変化に欠ける空間です。厚めのラグやしっかりした額縁の絵画など、壁床に変化を与えることも必要だと感じます。
今後の進め方
大まかに足りない事が見えてきたので、まずは「どの部分に」「どんな色の」「何を」を置くかを考えます。壁・床なので選択肢は限られていますが、どうやって探すかも課題です。
絵画やインテリアアートは今まで探した事もないので、どうやって探すか特に悩むところです。ファブリックは国産、輸入と販売店も多いので絞り込むのが大変です。
最後まで読んでいただき有難うございました。次回は、具体的に「何をどこにおくか」、また、「どうやって探すか」を中心に書きます。
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