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ようやく解決したWi-Fi問題!イーサネットバックホールとDecoX20の導入レポート
我が家は「中央に大きな中庭がある平屋」という特殊な間取りのため、家全体にWi-Fiを張り巡らすためにバッファローのWTR-M2133HSによるメッシュWi-Fiを選びました。
しかし、中央の中庭が障害となり思うように子機を配置できず、ロフトへの階段に中継機を置くなど無理やりメッシュを形成しましたが、ランドリーや寝室の電波が極端に弱い状態でした。
この問題を抜本的に解決するために「イーサネットバックホール」を活用し、ネットワークの最適化を行いました。
目次(クリックで開閉)
イーサネットバックホールを設置
新築時に設置しておくべきでしたが、無線ネットワークを作る前提でイーサネットは配線せず、代わりにテレビのアンテナ線を配線しました。このアンテナ線をイーサネットに入れ替えます。
イーサネットバックホールとは?
イーサネットバックホールとは、メッシュWi-Fiの親機と中継機間を有線LANで接続する仕組みです。
これにより、無線通信が不安定な状況でもエラーが少なく、本来の速度で通信できます。親機と中継機が有線LANで接続されることで、混雑回避のためのバンド切り替えなどが減り、通信が途切れにくくなります。
有線LANの配線工事(DIY)
資材と機器の準備
この配線工事で使用した資材と機器は以下の通りです。全てAmazonで購入しました。
- CAT6 イーサネットケーブル(バッファロー、30m、¥1,780)
- ぐっとす情報モジュラジャック(パナソニック、2個、¥2,278)
- LANケーブルテスター(サンワサプライ、1個、¥789)
配線工事の手順
この作業で難しいのはモジュラジャックの取り付けです。
- パネル・取付プレート・TVコンセントを外し、アンテナ線を外す(LDK・客間)
- LANケーブル片側のソケットを切り落とし、アンテナ線にビニルテープでしっかり固定(LDK)
- 反対側からアンテナケーブルを引き抜き、LANケーブルを引っ張り出す(客間)
- 引き出したLANケーブルにモジュラジャックを取り付ける(客間)
- LANケーブルテスターでジャック取り付け状態を確認
- LDK側の余分なLANケーブル・ソケットを切断し、モジュラジャックを取り付け(LDK)
- テスターでLDKのジャック取り付けを確認し、取付プレート・パネルを戻す(LDK・客間)
モジュラジャック取り付け
アンテナ線と入れ替える際、一方のジャックを残しておき、片側ずつジャックを取り付けるようにしました。
両方のジャックを取り付けると、テスターでNGが出た時、どちらのジャックの問題かわかりません。オリジナルが残っていれば、NGは新しく取り付けた方の問題だと切り分けできます。
TP-LINK Deco X20の導入
ネットワーク改善のために選んだのは、TP-LINK社のDECO X20です。この機種は新築時にも検討しましたが、IPv6に対応していなかったため見送りました。(2024年現在は対応済みです)
全体のシステム構成
有線のバックホールができたため全体のシステム構成を次のように見直しました。
- ONUからスイッチハブに接続して分岐
- ハブからルーターとフェムトセルに接続
- ルーターから1台目のx20に有線で接続
- x20から有線バックホールを使って2台目のx20に接続
IPv6(v6プラス)への対応
X20はIPv6に対応していないため、契約プロバイダー(GMOとくとくBB)から借りたIPv6対応ルーター(Aterm WG2600HS2)を設置。X20をブリッジモード(ルーター機能OFF)に設定し、アクセスポイントとして使用します。
x20のIPv6対応
当時はIPv6非対応でしたが、その後のファームアップデートでIPv6に対応しました。このため、現在購入できるx20の場合、別途ルーターを用意する必要はありません。
設置手順
設置手順は次のとおりです。ブリッジモードでx20を設置するあたりがポイントでしょうか?
- 既設ルーター・子機を取り外し、ONU・フェムトセル・ハブの電源をOFF
- Atermをハブ下に接続し、ONU・ハブ・フェムトセル・Atermの順に電源ON
- AtermのWi-Fiを使いIPv6での通信を確認し、1台目のX20を接続しアプリに従う
- X20のWi-Fiを使い管理画面からX20をブリッジモードに変更。X20でのIPv6通信を確認
- X20のWi-FiからAtermの管理画面に入り、AtermのWi-Fiを全てOFF
- 2台目のX20を設置・起動後、ネット接続・IPv6接続を確認して完了
イーサネットバックホール+メッシュWi-Fiの効果
イーサネットバックホール(有線LAN)とメッシュWi-Fiを併用した結果、我が家のWi-Fi電波弱い問題は大幅に改善しました。
電波強度の改善
以下の表は、電波強度の改善状況を示しています。懸案だった主寝室やランドリー付近での電波改善が確認できます。
主寝室・WIC・ランドリーの改善状況
プライベートビエラの映像が途切れてまともに視聴できなかった主寝室も、問題なくテレビを見られるようになりました。ランドリーや風呂でもストレスなくネット・テレビを使えます。
テレビの途切れが解消
プライベートビエラをキッチンで使用している時も、バンド切り替えによる映像の停止が頻繁に発生していましたが、有線バックホールを導入してからは一度も映像が止まることはありません。
Wi-Fiが弱い問題、まとめ
新築から1年かかりましたが、快適なネット環境を構築することができました。無線通信が当たり前の時代に改めて有線の安定感を実感しました。
今回の事例は大きな中庭のある平屋という特殊な間取りですが、無線・有線の利点を組み合わせる方法は、上下階方向に有線を設置すれば、2階建て・3階建てでも効果があります。
最後まで読んで頂き有難うございます。次回は、「フェムトセルの電波状況」を確認します。