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新築途中で携帯電波が入らなくなった!電波が弱いエリアの高断熱住宅は要注意
新築家屋で携帯電波が入らないとわかったのはコロナ禍での在宅勤務が増えたタイミング。生活必需品である携帯が使えないと本当に何もできなくなります。
着工前は問題なく通信できていた土地ですが、建物が完成に近づくにつれて徐々に電波の受信状況が悪化。そして、屋根が完成し窓が設置されたころには、建物内で電波が全く拾えなくなってしまいました。
今回の記事では我が家で起きた「携帯電波が入らない問題」の原因について紹介します。
我が家で電波が遮断された原因
調べた結果、複数の要因が重なり合って建物内に携帯電波が届かない「電磁波フリーハウス」になっていることがわかりました。
携帯電波の弱いエリア
我が家は山間部に立地し基地局から離れた電波が弱い地域に位置しています。
プラチナバンドで広範囲をカバーするため、立地によっては基地局までの距離が遠くなります。
地元の自治会で新しい基地局の建設が電磁波の問題や景観保護の観点から否決されることもあり、近隣に基地局があるとは考えられません。
建築材料の影響
家の建材に使用された高性能素材が電波の遮断しています。
具体的には、ガルバリウム鋼板の屋根や吹き付け外壁に使用されたラス網、Low-Eトリプルガラスなどが原因だと考えています。
これらの材料は、金属を含むために電波の透過を阻害します。
鋼板屋根や外壁のラス網が影響するのはわかりますが、窓ガラスが電波を遮断するとは想像もしてませんでした。
Low-Eガラスはガラスをコーティングする金属膜で紫外線や赤外線を遮断します。
高断熱に欠かせないメカニズムですが、残念ながら携帯電波にも影響します。
“電磁シールドに用いられる代表的な物質としては、板金、金属網、発泡金属、プラズマ(イオン化された気体)がある。”
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
例えば電子レンジの扉。内側に黒い網やドットが印刷されています。金属を含むインクで網目を作り電磁波を遮断するそうです。
建物の構造の影響
我が家が平屋建てであり、周囲が2階建ての家に囲まれていることも電波が遮断されやすい要因です。
隣家に電波が遮られ、さらに自宅の高性能建材が電波を阻害することで、屋内での電波の受信がほとんど不可能になっています。
また、平屋は屋根が大きく外気と接する表面積が大きくなります。
屋根の断熱仕様をグレードアップすることもあり、屋根の厚みが増えると電波状態は悪化します。
携帯会社の説明によると、プラチナバンドは比較的まわり込みしやすい電波とのこと。しかし、四方を山や2階建て住宅に囲まれた状態ではプラチナバンドでも厳しいようです。
複数の要因が重なる
基地局まで距離のあるプラチナバンドエリアのため元々電波が弱かったところに、周囲の建物の陰に入りやすい平屋を建てた。さらに、電波を遮断しやすい建材を使ったため、家の中に電波が届かなくなったという状況です。
解決策への道
電波状況の改善には「レピーター」や「フェムトセル」という2つの方法があります。我が家は後者のフェムトセルを導入しました。
フェムトセルは宅内に設置する小型の基地局です。宅内に携帯電波を発信、基地局までインターネット回線を経由して携帯電話回線につながります。
フェムトセルのおかげで、家の中でも携帯電話が使えるようになりました。具体的な導入プロセスや条件については、「解決編」で詳しく説明します。
まとめ
コロナをきっかけに郊外への移住も増えているそうですが、自然が豊かな土地にゆったりと平屋を建てたいという方もいると思います。
そういったケースでは、我が家と同じような電磁波フリーハウスになる可能性があります。
解決方法はありますが時間がかかります。引っ越しの時に携帯が使えないのは本当に大変です。土地選びの時に携帯電波もチェックしておくと、事前に準備ができるので慌てずに済むと思います。