- #ARIYA
日産ARIYA納車!EVのメリット・デメリットと導入を決めた理由
昨年6月に発注してから1年かかりましたが、日産ARIYA(EV・電気自動車)がようやく納車されました。
我が家にとっては初めてのEVです。導入に際して考えたメリット・デメリット、最終的に導入を決めた理由について紹介します。
ネット上には「EVの本質とは異なる意見」「非ユーザーによるイメージでの意見」も散見されます。納車されたばかりで走行距離は1,000kmと短いですが、ユーザー目線で記載してます。
EV購入を考えている方の参考になれば嬉しいです。
目次(クリックで開閉)
EVに期待したメリット
我が家がEVに期待したメリットは以下の通りです。EVそのものよりEVに付随するメリットが重要です。
電気代を減らせる
電気代を減らすには電気をできるだけ買わない事。
太陽光発電で電気の購入を減らせますが、それだけでは日出前・日没後・雨の日の買電は避けられません。
そこでEVを活用します。EVはV2H(車の電気を取り出し家で使う)設備を併用すると蓄電池としても活用できます。車 兼 蓄電池で一石二鳥です。
蓄電池の方が安いのでは?
必要とする蓄電池の容量と補助金次第です。例えば
- 蓄電池(20kWh・一般家庭2日分):約400万円
- EV(リーフ40kWh)とV2H設備:約530万円(→330万円)
EV・V2Hにはそれぞれ100万円前後の補助金があります。結果、EV+V2Hの実質負担は330万円。しかも、電池容量は一般家庭4日分に相当する40kWh。
さらに蓄電池20kWhにHV車(ノートオーラ G 270万円)を加えると合計670万円。倍以上のコストがかかります。
災害時の非常電源にできる
EVの電力は、災害時には非常電源として使えます。先ほどのV2H設備があれば、3〜4日は普段通りに電気を使うことも可能。
さらに、太陽光がある家庭は、太陽光の発電量内で生活すれば長期間の自立生活も可能になります。
小さな子供・高齢者を抱える家庭には、EV+V2Hは在宅避難を可能にするメリットの大きな設備だといえます。
給油の手間が減る
EVを導入すると「ガソリン代」や「手間のかかる給油」から解放されます。
我が家は観光地・物流僻地のため、ガソリン代は世間相場+15円と割高。さらに、夏は大渋滞でスタンドへ行くだけで一苦労。その上給油待ちです。
家で充電できるEVならば太陽光の余剰電力を使え、渋滞も待ち時間もありません。大きなメリットです。
維持費を削減できる
車には自動車税やメンテナンスといった維持費がつきものですが、EVならこの維持費を削減できます。
- 自動車税は2.5万円:1000cc以下扱い
- エンジンオイル・フィルター交換無し
- ブレーキパッド交換は不要
自動車税は雲行きが怪しいですが、「エンジンが無い」「回生ブレーキを多用する」ので、オイルやブレーキパッド交換は不要。年間で数万円削減できます。
EVで不安なデメリット
一方で、EVの導入で不安に感じたデメリットです。周りにEVオーナーがおらず、実態が分からないため余計に不安を感じました。
充電に時間がかかる
「充電に時間がかかる」「充電場所がない」「充電待ちで○時間」といった情報を見かけますが、これは使用環境次第です。
数分の給油に比べると、EVの充電は途方もない時間です。充電場所・充電待ちも、ひどい時はガソリンと比較にもなりません。
それでも、家で充電できる場合、この不便さを感じる場面は限られます。我が家の場合、給油に行かないメリットの方が大きく感じます。
充電スポットはアプリで探す
充電スポット探しはアプリが便利です。契約式充電カードのアプリ以外にも、ゲストで臨時利用できるもの、高速道路専用など複数用意しておくと便利です。
利用者の口コミ(故障の有無や使用時の感想)・空き状況・空き見込み時間・到着見込み時間が表示されるものもあり、充電スポット探しは意外と苦労しません。
また、自動車メーカーのコネクトサービスを活用すると、スマホ操作でスポット探しからナビ設定までワンストップで行えて便利です。
走れる距離が短い
蓄電池容量にもよりますがHV車と比べると航続距離はかなり短くなります。
今まで乗っていたハリアーHVだとガソリン満タンで約960km(実績17.5km/L・55L)。EVのアリアB6は約350km(実績5.3km/kWh・66kWh)です。
ハリアーHVに乗っていた3年間で、1日350km以上の距離を運転したのは数える程度。我が家にはアリアB6は十分実用的です。
それでも片道100kmを越える移動は少し不安です。事前に複数の充電場所・タイミングを決めてから出発します。
緊急時の対応で手間がかかる
高電圧・大容量電池を搭載するEVは、事故・トラブルの際、救助・救援・修理に手間取る可能性があります。
EVは車種により配線位置が異なり、作業前には位置確認など感電対策が必要。また、燃料と違って電気は見た目・臭いでは分かりません。事前の漏電確認も必要です。
EV車は専用設計が多く小さなトラブルでも車用品店や修理工場ができる事は限られます。長期連休などディーラーの休み前は注意が必要です。
修理代・部品代が高い
最新技術が盛り沢山のEV車は、ちょっとした部品交換・修理でも結構な費用がかかります。
例えばタイヤ、ミシュランによるとEVのタイヤは
- 電池の追加重量を支え、激しい荷重移動に耐えられること
- エンジン音がないので静粛性がより高いこと
- 走行距離を伸ばすため転がり抵抗が小さいこと
が求められ、一般的なタイヤとは設計が異なるEV専用です。結果、値段も割高。自動車保険の見直しなど対策も必要です。
将来の予測ができない
購入した車はいつか手放す時がきます。そうなると、気になるのは売却時の価格。EVはリセールバリューが低めといった記事もあります。
中古車は需要動向に強く影響されるので、売却するタイミングで「世間がどれだけEVを求めているか」によって値段が変動します。
リセールマーケットが確立していて売却価格が予想しやすいガソリン・HV車に比べると、EVは不確定要素が多く予測できなと感じます。
EV導入に踏み切った理由
こんな感じでメリット・デメリットを見比べながら、いつEVを導入しようかと考えていたのが2021年。それが2022年に入り状況が一変します。ここからは、発注に踏み切った理由を紹介します。。
直近の電気代高騰
電気代の異変を感じたのは2021年の12月。電気代が高いと思い明細を確認したところ、1年前に比べると燃調費が約5円の値上がりです。
翌月も燃調費は上昇し、2月にはついにプラス域に突入。さらにロシアのウクライナに侵攻も始まり、しばらく上がり続けるだろうと予測。
対策として、以前から構想していた太陽光+蓄電池+EV+V2Hによる買電削減を実行に移そうと決めました。
潤沢な補助金
我が家の場合、国・自治体で合計100万円のEV補助金が活用できます。HV車とEV車の価格差を埋めるには十分な金額。補助金が使えるうちに導入すべきと考えました。
割高な新車価格、電気代削減のための投資総額、リセール時の収支(新車価格ー売却価格)は補助金の有無で計算が大きく変わります。
補助金は年度またぎに注意
国・自治体ともに補助金は年度ごとに設定されます。問題は補助金制度が「自動車納期の長期化」に対応していないこと。
補助有無・補助額・要件・予算は毎年見直しが入るので、発注から納車が年度を跨ぐと補助内容が変わっている可能性があります。
また、国補助金は納車後申請、自治体は事前申請・年度内完了(納車)とタイミングが異なる点も要注意。特に後者は年度を跨ぐと再申請が必要です。
※事前申請の「事前」の定義は「契約前」「納車前」などまちまちです。申請が集中すると決定までに時間がかかります。要件の確認は慎重に。
自動車の供給不足
我が家がEVを発注したのは2022年6月末。電気代の異変を感じた半年後です。それまで他のEVも乗り比べ、メリット・デメリットをあれこれ考えていました。
そんな時、ディーラーからの予想もしていなかった連絡。
「ARIYAですが納期がいつになるか分かりません。受注停止になる可能性もあります。」
そのままディーラーへ直行し、すぐに発注しました。
※4月にアリアの在庫を確認していて、その時は5月末には納車できると聞いてました。たった2ヶ月ですが、その間にトヨタ(スバル)のEVの価格が発表になりました。両睨みしていた人が一気に動いたように考えてます。
まとめ
ここまで我が家がEV導入にあたり考えたこと、導入を決めた理由を紹介しました。
EVの便・不便は使用環境に大きく左右されますので、使い方・充電環境をじっくり検証して判断する必要があります。
また、ガソリン・HV車と比較した時、EV車ならではのメリットがV2Hです。日常的な電気・災害時の非常用電気として活用できる点も、導入検討時の判断材料になると思います。
次回のEV関連記事は「EVによる三浦〜山中湖の往復旅」について紹介します。意外とお手軽旅行でした。
最後まで読んでいただき有難うございました。