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電気代高騰対策で導入した太陽光・トライブリッド蓄電システム(前編)

電気代高騰対策で導入した太陽光・トライブリッド蓄電システム(前編)

電気代の高騰が止まりません。特に自由料金プランでは燃調費が10円を超え、一時期の燃調費▲5円と比べると電力単価は15円も上昇。オール電化の我が家では電気代高騰は顕著で、消費量は増えていないのに今年1月〜10月までの電気代は5割増(約9万円増)になっています。

そこで電気代の高騰対策として、太陽光・蓄電池・V2H・EVを前倒しで導入することを決定。V2H・EVは在庫不足で半年後に設置予定ですが、太陽光と蓄電池のみこの11月に導入することができました。

今回の記事では、我が家が導入したトライブリッドパワコン・太陽光・蓄電池の仕様について紹介します。併せて太陽光を設置する我が家の屋根仕様・周辺環境についても紹介します。

太陽光や蓄電池、V2Hの導入を検討している方の参考になればと思います。

太陽光を設置する建物の屋根仕様と周辺環境

太陽光を設置する建物の仕様

建物の仕様

まずは建物ですが、木造軸組の平屋建て住宅です。太陽光パネルは1枚あたり約15kgで、20枚設置すると架台を含めて約400kgとされます。屋根上に重量物を載せるので重心が高くなり、耐震性が気になるところです。

パネル重量と耐震性については賛否両論見かけますが、平屋の我が家はあまり神経質に考える事ではないと理解しています。大半の方は新築時に設置すると思いますが、我が家のように後付けする場合は、パネル設置予定をハウスメーカーに伝えておくと安心です。

屋根の仕様

屋根はパネルを設置しやすいとされるガルバリウム鋼板の片流れ。平屋の大屋根で屋根面積は200平米を超えます。一般的に4kWのパネル平置きで20平米とされ、単純計算だと40kWのパネル設置が可能です。

問題は北東向き(下がり)の片流れ屋根。太陽光パネルでは南向き30度傾斜が理想とされるので、我が家の北下り屋根は逆勾配になります1寸程度なら逆勾配でも発電自体は可能ですが、発電効率の低下・近隣への反射光が課題になります。

建物周辺の環境

最後に建物周辺の環境です。田舎の1種低層住宅地、また、緩いですが風致地区のため建物高さや隣家距離など地域協定があります。このため平屋の我が家でも、十分な日射を確保できています。

問題は北東〜南東に山がある事。冬の間は朝9時過ぎまで、屋根の大半が山陰に入ります。冬にどの程度発電するかはやってみないとわかりませんが、これはできる対策は限られます。

我が家の設置上の課題まとめ

ここまで、建物や周辺環境による課題点は以下の通り。

  • 逆勾配による発電効率の低下
  • 逆勾配による近隣への反射光
  • 午前中早い時間帯は南東の山の陰に入る

次の太陽光パネル詳細ではパネルスペックの他、この課題への対策も紹介します。

太陽光パネルの仕様詳細

太陽光パネルの仕様詳細

太陽光パネルは、カナディアンソーラー製の375Wパネルを15枚設置し最大出力5.625kW推定発電量は年間6,151kWh。2021年の年間消費電力が7,149kWhだったので、全て自家消費に回せれば消費電力の86%を自家発電で賄う計算です。

4.9kWhの蓄電池・66kWhのEV(日産アリア)・V2Hを導入し、太陽光電力を最大限自家消費する計画。EV用の走行電力(6,000km÷6km/kWh=1,000kWh)も必要なので、約2,000kWhを深夜電気で購入。

電気代+車燃料費の合計を年間10万円程度に抑えたいと期待しています。

傾斜架台による角度補正

課題としていた逆勾配屋根への設置ですが、最終的にはスワロー工業の傾斜架台(SKフレーム・10度)で調整しています。ガルバリウム屋根への架台固定はハゼ部をキャッチ金具で掴んで固定。屋根に穴を開けることなくパネルを設置することができます。

5.7度(1寸)勾配に10度の傾斜架台を取り付けるので、南向きに4.3度の勾配を取り直すことができます。傾斜角15度や20度もあるようですが、カタログには受注生産との記載されています。30度に近づき発電効率は良くなりますが、風対策で設置場所に制約が出ます。

傾斜架台を使う場合、次の2点に注意が必要です。

  1. 前面パネルの影を避けるためパネル高低差の2.2倍分間隔をあける。平置きのような隙間のないパネル配置はできず、設置可能枚数は少なくなります。
  2. 側面から風の影響を受けないように、屋根各辺長の10%をオフセットして配置する。(例:幅10mの屋根だと左右両端1mはパネル設置不可。ただし、メーカー基準。)

特に2の条件がかなり厳しいです。設置可能面積が制限され、「思ったほど枚数が載らない」「日射条件の悪い部分へ設置」となる可能性もあります。

山から離れた北側への設置

最後の最後まで悩んだ部分です。北向き勾配なので、南側の屋根高が高く北側が低くなります。その差は2m。山は南東側にあるので、次の2パターンで設置場所を最後まで悩みました。

  • 山に近いが設置高さが2m高い屋根南側
  • 山から離れるが設置高さが2m低い屋根北側

実際に設置してみないと分からないので、最終的には

  • 北側設置だと建物正面からパネルが見えない
  • 南側設置だと西陽時に隣家の影に入る

という2点を重視して北側設置を選びました。この課題点はこれ以上の対策はありませんでした。

パネルからパワコンへの配線

パネルからパワコンへの配線は、写真の通り屋根にゴロンと寝かせているだけです。緩勾配屋根なので周りから屋根上は見えません。これで十分だと考えました。

(前編)太陽光パネル設置のまとめ

最後に我が家の太陽光設置に関してまとめます。同じような環境の方はご参考にしてください。

  • 北向き屋根でも緩勾配であればパネル設置・発電は可能
  • ただし、発電効率の低下と反射光問題は要検討
  • 傾斜架台を使うことでパネル角度は補正できる
  • パネルの影が後列パネルにかからないように、距離をとって設置(設置面積減)
  • 風の影響を避けるため屋根の端からオフセットが必要(設置面積減)
  • 傾斜架台の分、導入コストがUP

次回は残りの設備。全体の司令塔「トライブリッドパワコン(ES-T3)」、EV不在時の余剰電力を貯める「蓄電池(ESS-T3S1)」について紹介します。設置状態・配線まで紹介したいと思います。

最後まで読んで頂き有難うございました。

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