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エネルギー

6月の電気代が大幅UP!冷房稼働・梅雨の長雨・電気自動車の影響は?

6月になり関東も梅雨入り。発電量を示すグラフは凹凸が激しくなり、安定して発電できない日々が続いてます。

最高気温が30度を超える日も目立ち始め、月初めから冷房はフル稼働。さらに電気自動車が届き、消費電力は増える一方です。

今回の記事では「電気代が大幅UPした6月の電力事情」と「値上げやV2Hの導入など7月の変化」について紹介します。

2023年6月の電力状況

まずは6月の電力状況(消費電力・電気代)をまとめます。

消費量の比較(2023年6月と前年同月)

6月に入り冷房を24時間フル稼働した結果、消費電力量は昨年比+330kWhと大幅に増加。床暖房を使っていた3月並みの消費量です。

23年6月 22年6月 2022年比
消費電力 710kWh 381kWh 186.3%
買電量 319kWh 381kWh 83.7%
昼間電力 69kWh 239kWh 28.8%
深夜電力 250kWh 142kWh 176.0%
発電量 623kWh - -
自家消費 391kWh - -
売電量 232kWh - -

冷房の他、車がEVに変わった事も消費電力の増加要因。一方で、梅雨の長雨の影響で発電量は先月に比べて17%DOWN。消費増と供給減の1ヶ月でした。

それでも、買電量は昨年比で2割弱・昼間電力も7割以上削減。太陽光がなかったら大変なことになってました。

電気代の比較(2023年6月と前年同月)

電気代で確認すると昨年同月比で3割以上の減額。昨年は割高な昼間電気を使っていたので、買電量の減少と合わせて大きな成果です。

23年6月 22年6月 2022年比
電気料金 9,630円 14,447円 66.7%
基本料金 2,952円 2,860円 103.2%
昼間電気 1,785円 6,166円 28.9%
深夜電気 4,593円 2,525円 181.9%
燃調費 ▲147円 1,581円 -
再エネ賦課金 447円 1,314円 34.0%
売電金額 ▲3,944円 - -

その他に目立つところは燃調費がマイナスになったこと。まだ7月以降も下げ基調は続きます。

前月との比較では売電金額が大幅に減少。先月は7,000円を超えていたので4割減です。発電量減少の他、冷房やEV充電など自家消費増が理由です。

差引電気代は前月比+6,000円

電気代と売電金額の差額は5,700円程度。先月は▲379円だったので+6,000円です。

毎月のガソリン代(9,000円)がなくなったので、エネルギーコスト全体では先月比▲3,000円。発電量の少ない時期としては上出来です。

シミュレーション(買電のみ・太陽光・EV・V2H)

現在の設備は太陽光・蓄電池・EV(下表#3)ですが、設備無し・フル装備(V2Hも)の場合も含めた電気代の試算です。

〇〇〇〇ならば いくらか? 1との差額
1. 買電・ガソリン 29,113円 -
2. 1+太陽光・蓄電池 13,513円 ▲15,600円
3. 2+EV 5,686円 ▲23,427円
4. 3+V2H 4,540円 ▲24,573円

電気を全て購入し車がHV車の場合に比べ、現在の状態(3.太陽光・蓄電池・EV)だと2.3万円の削減です。

補助金を含めるとEVとHVの値差は無いので車代は無視。太陽光・蓄電池の償却費(8千円)を引いた1.5万円が純粋な削減額です。

電気代が大幅に増えた理由

電気代が前月比約4割増、売電も減少し差引電気代は5,686円になりました。前月比で+6,000円と大幅に増加した原因を深掘りしました。

冷房フル稼働による消費増

暑さに弱い犬がいるので、5月末から冷房は24時間稼働したままです。時間0.4kWhの電力消費なので、0.4kWh×24H×30日で288kWhが冷房による消費量

ガス併用住宅の1ヶ月分に相当する電力量ですが、これはほぼ太陽光と蓄電池で賄える量。太陽光なかったら大変でした。

梅雨の長雨で発電減少

心配していた長雨による発電減少ですが、関東は雨が少なかったため17%減にとどまりました。

日々の発電量を確認しましたが、雨や曇りの日でも思ったより発電しています。それでも消費量が発電量より多いので、梅雨時期に買電0は難しそうです。

EVで電力消費増

今月EV(電気自動車)が納車されました。6月の走行距離は850kmで平均電費は5.3km/kWh。160kWhを消費したことになります。

納車時は満充電だったこと(66kWh)、外部充電を一度使ったこと(25kWh)を差し引くと、自宅での充電は約70kWh。太陽光の余剰電力だけでは賄えず、深夜電気も使って充電しました。

EV充電がシステム連携しない難しさ

V2Hの導入前なので、EVの充電は蓄電システムと連携せず、タイマーか手動で操作します。余剰電力で充電をしたくても、これがなかなか難しい。

余剰を見込んで充電を始めても、発電量が低下すると蓄電池の電力を消費。気づいた時には蓄電池が空になっていた事も。

蓄電池の電力が切れると、充電・生活のどちらも割高な昼間電気を購入します。いっそのことEV充電は深夜電気に集中し、余剰電力は蓄電・売電の方が経済的です。

さらに悪い事に…

「気がついたら空」を繰り返すと、蓄電システムのAIが電力の消費動向を学習し、深夜電気で蓄電池を充電するようになります。

翌日もEVを充電するなら良いですが、そうでない場合、蓄電池が満タンだと余剰電力は即売電に回されます。

つまり、20円で深夜電気を買って蓄電池を充電し、余剰電力を17円で売るという逆転現象が起きてしまいます。

7月も変化は続く

6月は発電量の減少やEVによる消費増などの変化がありました。7月も色々と変化の多い月です。

V2Hの導入

7月にはV2Hを設置しますが、主なメリットは3点あります。

  1. 車の電気を家で使えるようになる
  2. 太陽光・蓄電池・EVを蓄電システムで制御できる
  3. 太陽光・蓄電池・EVが直流でつながる

1番目はV2Hの代表的なメリット。2番目は先ほどの余剰電力を有効活用できるメリットです。

3番目はトライブリッド蓄電システム(ニチコン)やeneplat(パナソニック)の特徴で、直交流の変換が減り効率よく電力を使えるようになります。

梅雨明けで発電量は回復?

天気図を見ると7月中旬ごろから高気圧の張り出しが強くなっています。この辺りが梅雨明けのタイミングでしょうか?

気になるのは真夏の発電量。太陽光パネル設置後初めての夏で、パネル温度の上昇がどれだけ影響するかわかりません。700kWhは確保したいところです。

燃調費の下落と値上げ

相変わらず燃調費の下落傾向は続きます。6月使用分の燃調費は5月に比べて1.37円下がりました。7月使用分はさらに1.25円下落します。

ただし、7月1日使用分より値上げが適用されます。電力単価をUP・燃調費はDOWNして、差引値上げ幅は昼間で0.59円/kWh、深夜は0.73/kWhです。(東電スマートライフ)

東京電力のeチャージポイント

EVを導入したので東電のeチャージポイントというサービスに加入できます。

300kWh以上の電力を購入すると毎月300ポイントを貰えます。V2Hを導入すると300kWh以上という条件が厳しそうですが、年6回ぐらいはもらえそうです。

6月の電気代まとめ

6月の電力消費・電気代をまとめました。

以前より懸念していた通り「梅雨での発電減」「エアコンの稼働」「EVによる消費増」がはっきりと見て取れる結果になりました。

また、V2H無しで太陽光電力をEVで活用することの難しさもよくわかりました。

いよいよ来月にはV2Hも設置され、買電0に向けた設備導入が完了します。ベストな使い方が分かるにはしばらくかかりますが、毎月の電気代記事の中でも紹介する予定です。

次回のエネルギー関連記事は「ARIYAで初のロングドライブ、山中湖への往復250km」について紹介します。

最後まで読んでいただき有難うございました。


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電気代がピークになる冬に向けて、今から家電の総チェックはいかがでしょうか?

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