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5月の電気代は差し引きマイナス!それでも手放しで喜べない今後の不安

5月の電気代は差し引きマイナス!それでも手放しで喜べない今後の不安

太陽光の導入から半年が経ち、季節の変化とともに発電量も着々と伸びています。ついに買電金額と売電収益が逆転し差引の電気代はマイナスになりました。

設備導入の効果が明確になり、さらにEVの納期も決まり前向きな事がある一方、梅雨の長雨・電気代値上げ・夏の冷房増・V2Hの遅れなど不安要素も山積みです。

今回の記事では、「初めて差引電気代がマイナスになった5月の電力状況」と「6月以降に起こる電気関連の変化点」について紹介します。

2023年5月の電力状況

最初に5月の電力状況(消費電力・電気代)をまとめます。

電力量の比較(2023年5月と前年同月)

1月以降、消費電力は常に昨年実績を下回っていました。しかし、この5月は昨年実績+100kWhと大幅超過。犬を飼い始めたので予想はしてましたが、いよいよ始まりました。

23年5月 22年5月 2022年比
消費電力量 493kWh 392kWh 125.8%
買電量 185kWh 392kWh 37.5%
昼間電力 34kWh 228kWh 14.9%
深夜電力 151kWh 164kWh 92.0%
発電量 744kWh
自家消費 308kWh
売電量 436kWh

昨年の5月はほとんどエアコンを使いませんでした。今年は暑さに弱い大型犬との生活が始まり、5月頭からしっかりエアコンを稼働してます。

稼働時間は9時〜20時なので「0.3kWh×11時間×31日=102kWh」の消費増。先ほどの数字(+100kWh)とピッタリです。

電気代の比較(2023年5月と前年同月)

消費電力は増えましたが、太陽光・蓄電池のおかげで電力の購入は大幅に減り電気代は昨年の半分。売電を含めた差引ではついにマイナスに突入です。

23年5月 22年5月 2022年比
電気料金 7,033円 14,175円 49.6%
基本料金 2,952円 2,860円 103.2%
昼間電気 880円 5,882円 14.9%
深夜電気 2,774円 2,916円 95.1%
燃調費 168円 1,164円 14.4%
再エネ賦課金 259円 1,352円 19.1%
売電金額 ▲7,412円

深夜電気の金額はほとんど変わりません。昼間電気の購入が減り金額が大幅にダウンしてます。燃調費と再エネ賦課金は、単価の下落に加え電力購入が減ったことで大幅に削減されています。

支払い電気代はようやく0円

太陽光を導入して半年が経過し差引電気代がようやくマイナスになりました。太陽光発電と蓄電力の導入で、昨年の電気代1.4万円は削減できた計算です。

太陽光(5.6kW)・蓄電池(4.9kWh)があれば、梅雨の長雨が続く6月は厳しいですが、5月・7〜9月は電気代支払い無しが実現できます。

シミュレーション(太陽光・国補助・EV・V2H)

「もし〇〇〇〇ならばエネルギーコスト(電気+ガソリン)はいくらだったか?」というシミュレーション。1と2の車はHV車(ガソリン月9000円・1000km)です。

〇〇〇〇ならば いくらか? 1との差額
1. 買電・ガソリン 24,713円
2. 1+太陽光・蓄電池 8,621円 ▲16,091円
3. 2+EV 2,171円 ▲22,541円
4. 3+V2H 1,235円 ▲23,477円

表の補足説明

  1. 太陽光など創蓄電設備無し、車はHV車(ガソリン月9000円)の場合
  2. 太陽光と蓄電池を設置し昼間電力を削減し余剰は売電(今の状態)
  3. EVを導入し余剰電力は車動力・売電にまわす。蓄電池が空になると買電(来月)
  4. V2HEVを家の蓄電池としても活用。売電を最低限に抑える(再来月以降?)

電気代 差引0円の要点

ようやく買電収入が電気代を上回りました。重要なポイントは以下の通りです。

消費電力の6割を太陽光で賄った

消費電力は昨年より増えてますが、太陽光の自家消費で買電は大幅に削減。全消費電力の6割を太陽光の自家消費でまかなっています。

日射時間(発電時間)が伸びた

太陽光に関しては季節が進み日射時間が伸びたので、朝4時〜18時まで発電でき蓄電池の電力を遅い時間まで温存できました。

太陽光を設置する際は発電量(パネル枚数による)に加えて、発電可能時間(設置位置と周辺環境による)が重要だと実感します。

燃調費が大きく下落、値上げは帳消し

4月の使用分から電力単価・基本料金が値上げされましたが、燃調費の下落が続き5月は0.91円/kWh。

前月比では▲1.3円/kWhとなり値上げの影響は帳消しです。さらに先月から再エネ賦課金も下がっています。

値上げの影響(単価と基本料金) +184円
燃調費下落の影響 ▲241円
再エネ賦課金の減額 ▲379円
差し引き ▲436円

売電も順調に伸び電気代の払いは0円に

そして余剰電力売電で7,412円の収入があり、差し引きの電気代は379円が手元に残った計算です。

かつての買取単価と比べると半分にも満たない単価ですが、余剰電力の多い時期には積み上げで結構な金額になります。

6月以降は色々と変化が続く

差引0円は達成できましたが、6月以降我が家の電気事情には大きな変化が続きます。太陽光電力をできる限り自家消費に回すことが、変化を上手く乗り越えるポイントです。

EV(日産ARIYA)が6月に納車

昨年の5月に注文してから1年1ヶ月かかりましたが、6月に入りようやくEV(日産 ARIYA)が納車です。

毎月9000円程度かかっていたガソリンを、(発電量の大きい時期は)太陽光の余剰電力で賄うことができます。売電は減りますがガソリンを買わずに生活できるメリットは大きいです。

V2Hは補助金待ちで7月にずれ込む

期待のV2Hですが補助金の審査が終わらず、設置工事の予定も立てられません。しばらくはEV単体での運用になります。

我が家のトライブリッド(ニチコン)は太陽光・蓄電池・EVを1連のシステムとして運用できるので、自家消費の最大化には特に有効なシステムです。

国のV2H補助金

今年のV2H補助金は大幅な予算削減もあり5月22日で受付終了になりました。在庫不足で昨年導入できなかった申請者も多く受付開始とともに申請が集中したようです。

長雨で太陽光電力は激減?

6月から梅雨の長雨が始まるので太陽光電力は大幅に減少する見込み。去年の梅雨は6月中旬以降猛暑日が続いたので、せめて気温は控えめだと電力消費が抑えられます。

7月には自由料金も値上げ

東電の値上げ解説動画によると「規制料金は6月1日使用分より値上げ率12.9%、自由料金は7月1日使用分より値上げ率1.4%で料金見直しを行う」とのことです。

ただし、同じ自由料金でも料金メニューによって値上げ率が異なります。値上げの仕方が複雑でどの程度影響するか分かりにくいです。

値上げは何のため?

東電HPには値上げ前後の単価が掲載されています。スマートライフS/Lでは1kWhあたり以下の単価になりますが、1.4%とは思えない値上げ幅です。

  • 昼間:25.87円→35.96円(+10.09円 +39%)
  • 深夜:18.37円→28.06円(+9.69円 +52.7%)

同時に燃調費計算の基準燃料価格を1klあたり44,200円から86,100円にアップデート。これより同じ6月の燃料調整費でも

  • 旧基準価格の燃調費:+0.91円/kWh
  • 新基準価格の燃調費:▲8.78円/kWh

となります。

先の値上げ率はあくまでモデルケースのもので、規制・自由料金プランどちらのケースも消費電力量は260kWh/月と想定されています。

電力単価での変更(値上げ)なので、消費電力が多い家庭(=オール電化)ほど値上げ率は大きくなるはずです。

また、燃調費が大きくマイナスになるので、規制料金の燃調費上限までの上げ代が大きくなります。今の燃調費から+14円までは、経産省の認可を得ずに自由に上げられます。

電力の使用量に「ここまではライフライン電力」「ここから先は自己責任」という線引きが出来つつあるように感じます。

5月の電気料金まとめ

差引0円だった5月の電気状況をまとめました。

来月からは梅雨の長雨が始まります。さらに、冷房の使用頻度も増えEVによる電力消費も始まり、おそらく発電量と消費電力が拮抗するはず。

運用のバッファを作るV2Hが遅れています。太陽光の自家消費を最大化しつつ、要所では深夜電気に頼り昼間電力を買わないという割り切ったマネジメントが必要になります。

次回のエネルギー関連記事は、「日産ARIYA納車、EVのメリット・デメリットと導入を決めた理由」について書きたいと思います。

最後まで読んでいただき有難うございました。

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